怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~
第三話 気持ちは繋がったけど
「うん、うまいな」
私が相良さんの食事のお世話をすると言い出して三日目。
自分の仕事が終わると、急いで病院の近くにある小さなスーパーで買い出しをして、相良さんが当直以外の日は、彼のマンションで料理をして待っているのが自然な感じになってきた。部屋の鍵はレセプションに預けてあって、「お仕事お疲れ様です」と美人コンシェルジュに笑顔を向けられるあたり、どうやら私がケータリングサービスのスタッフかなにかと思っているようだ。
まぁ、ケータリングサービスって言われても似たようなものだけどね。
大抵、相良さんの帰宅は二十二時前後。
夕食の支度が出来上がる頃、ちょうどいいタイミングでいつも帰って来る。
「こってりしたものが食べたい」という相良さんのリクエストに応えて今夜のメニューはトンカツ定食にした。サクサクに上げたトンカツに彩り豊かなサラダを添えて、ほうれん草の味噌汁ときゅうりのお新香といった感じだ。
「おのだ屋で食べていたトンカツと同じだ」
「ならよかったです。料理は父によく教わってましたから」
私が作ったものを美味しいと言ってくれるのは嬉しい。けれど、そのまま父から教わったままのレシピだと、どうしても自分の料理という感じがしなくて少し複雑な気持ちになる。
今度私のオリジナルメニュー考えて試してみようかな。
「あぁ、そういや、最近俺のところに来たMRってお前の高校のときの同級生なんだって?」
由美の話を振られてお茶を淹れる手元が一瞬止まる。
私が相良さんの食事のお世話をすると言い出して三日目。
自分の仕事が終わると、急いで病院の近くにある小さなスーパーで買い出しをして、相良さんが当直以外の日は、彼のマンションで料理をして待っているのが自然な感じになってきた。部屋の鍵はレセプションに預けてあって、「お仕事お疲れ様です」と美人コンシェルジュに笑顔を向けられるあたり、どうやら私がケータリングサービスのスタッフかなにかと思っているようだ。
まぁ、ケータリングサービスって言われても似たようなものだけどね。
大抵、相良さんの帰宅は二十二時前後。
夕食の支度が出来上がる頃、ちょうどいいタイミングでいつも帰って来る。
「こってりしたものが食べたい」という相良さんのリクエストに応えて今夜のメニューはトンカツ定食にした。サクサクに上げたトンカツに彩り豊かなサラダを添えて、ほうれん草の味噌汁ときゅうりのお新香といった感じだ。
「おのだ屋で食べていたトンカツと同じだ」
「ならよかったです。料理は父によく教わってましたから」
私が作ったものを美味しいと言ってくれるのは嬉しい。けれど、そのまま父から教わったままのレシピだと、どうしても自分の料理という感じがしなくて少し複雑な気持ちになる。
今度私のオリジナルメニュー考えて試してみようかな。
「あぁ、そういや、最近俺のところに来たMRってお前の高校のときの同級生なんだって?」
由美の話を振られてお茶を淹れる手元が一瞬止まる。