世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない

もうひとくち食べても、やっぱり甘くて幸せな気分になる。



｢ふっ、美味しい？｣



ニヤニヤした顔のまま聞いてくる先生は、なぜか私より幸せそうな顔をしている。



い、今の一部始終見られてた…？



今の私の顔は、絶対人に見せられるものでは無い。



頬が緩みまくっているに違いないから、出来れば見られたくないのに…。



｢ほら、こっちも食べてみなよ｣



｢…どうだった？｣



｢それはなずなが食べて決めることでしょ？｣



はい、と渡されたクレープを恐る恐る口に入れる。



｢っ！｣



ほろ苦いブラウニーと甘酸っぱいいちご、ホイップクリームが最高に合う。