世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない
これを作った人…ってことだよね?
他に店員さんがいないから、今から会う人がきっとそうだろう。
どんな人だろう…と内心わくわくしていたら、ガチャッと豪快に扉が開いた。
そこから出てきたのは───
「すみませんっ…ちょっとバタついていたもので……って……統和くん…?きみ、統和くんだよねっ!?」
黒髪ロングが良く似合う、先生のことを「統和くん」と呼ぶ、綺麗な女性だった。
***
「はじめまして。統和くん…八汐統和くんの同級生の三戸花咲音(みと かさね)です。このお店の店主をやっているんだけど、従業員は私しかいないの。ふふっ、よろしくね」
「む、村上なずな…です」