世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない
溢れる想い

なずな side


「なずなー、もう学校行かないと遅刻するけど大丈夫なのー?」



「きょ、今日は休む…から、学校に連絡しといて」



「…はぁ、わかった。でも、もし行けそうだったら行くんだよ?私、仕事行くからね?」



「…行ってらっしゃい」



部屋に来たお母さんと顔も合わさず、そんな会話だけをした。



どれだけ明日が来て欲しくないと思っても、明日はやってくるわけで。



昨日が日曜日なら、今日は月曜日。



本来ならばもう学校に向かっているところ。



「…行けるわけ、ないじゃん…」



昨日はあのまま一人で家まで帰った。

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