世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない
私のことを追いかけてくるわけでもないし、連絡先だって交換してないから電話もメールも来るわけない。
あんな別れ方をした次の日に顔を合わすなんて、絶対無理。
…もう一回寝よ。
布団をかぶって寝ようとしたとき、スマホの通知音がして寝転んだまま手に取る。
『なずなちゃん、今日学校来てないよね…?大丈夫?』
メッセージアプリを開くと、希和からそんな連絡が来ていた。
そういえば、希和とは交換してたっけ。
『大丈夫。ちょっと体調悪いだけ。心配しないで』
希和に嘘をつくのは正直心苦しいけど、これも仕方のないことだと割り切ってトーク画面を閉じた。