世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない


とんでもなく不器用で、優しい子。



自分気持ちを素直に伝えるのが難しくて、正反対の事を言ってしまう。



そんな彼女を、僕はいつしか生徒としてでは無く、“一人の女の子”として目で追うようになっていった。



高校生相手にどうかしていると、何度も自分に言い聞かせては制御してきたつもりだった。



…でも、なずなと1対1で話したとき、思いが溢れて…。



もう、どうにでもなればいいなんて思った。



これが、人の気持ちにすら気づくことが出来なかった僕の『初恋』。



自分の気持ちに素直になれないなずなが、愛おしいと思うようになった。

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