世話焼き教師は、天邪鬼ちゃんを離さない
『でも、それをやれるのはどれくらいの人がいると思う?』
自分が嫌だからやる。
それすらも出来ない人がたくさんいて、それを出来る私は優しいって…そう言いたいの?
そんな考えはしたこと無かったし、むしろ綺麗事だと思った。
『誰に感謝されるわけでもないのに、誰かのためになることをやれる。それがどれだけ凄いことか、わかりますか?』
『………』
正直全く分からなかったし、今だって分からない。
でも…ほんの少しだけ、私がそういう人間なのかもしれないって。
優しくて凄い人なんだ、って…思っちゃったの。