可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
 でも、舞台の仕事は彼が望んではじめたこと。
 恋人のわたしが応援しないわけにはいかない。
 そう思って、気を取り直した。

「それと、郁美の会社のパーティーに出ることになったよ」

「え、そうなんだ。まだ聞いてなかった」
「さっき返事をしたところだから」

「なんか嬉しい。会社の行事で宗介さんに会えるなんて」

「俺も、郁美の顔が見られると思うと嬉しいよ」

 ようやく生宗介さんに会えるんだ。
 婚約者としてプライベートで会うわけじゃないけど。

 思いがけず、素敵なオマケを貰ったようで、少し気持ちが明るくなった。
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