可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
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式まで日がないので、ドレスはレンタルで調達することにした。
宗介さんと一緒にネットでいろんな店を比較した。
その中で、一番感じの良かったショップに予約を入れ、週末、母と一緒に訪れることになった。
「お寒い中のお式でしたら、こちらなんかいかがでしょう。お客様、背が高くていらっしゃるから、とても映えると思いますし」
店の女性が出してくれたのは、総レースのロングスリーブ・ドレス。
繊細なレースがとても上品で美しく、長めのトレーンもとても優雅。
一目で気に入り、即決した。
それから試着したり、必要な物を揃えたりして、2時間ほど店にいた。
帰宅する前、店の近くのカフェで休憩しているとき、宗介さんから連絡があった。
あと1時間ほどしたら、仕事を抜けられるから母に挨拶したい、と。
「宗介さんがお母さんに会いたいって」
「あら、嬉しい。わたしも会いたかったから。郁ちゃん、もったいぶって、写真も見せてくれないんだから」
「これから、直接会えるんだからいいでしょ」と、タクシーでレジデンスに帰った。