可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
宗介さんが微笑むと、母はほーっとため息をついて、顔を赤らめた。
「でも、どうしても信じられないんだけど」
宗介さんは腕時計に目をやり、席を立った。
「慌ただしくて申し訳ないですが、仕事に戻らなきゃならないので」
母は頭を下げた。
「忙しいところ、わざわざありがとうございました」
「タクシー呼ばなくていいの?」
「いや、八神を隣の部屋に待たしてるから」
母とわたしは玄関まで見送った。
「今日は遅くなりそうだから、夕食はいらない」
「わかった。いってらっしゃい」
行ってきますのキスをして、宗介さんは出かけて行った。
「お母さん、夕飯食べていく?」
「お父さんが待ってるから帰るわよ。郁ちゃん、来週、帰ってこれる?」
「うん。そのつもり」
「それにしても、榊原宗介がわたしの息子になるなんてねぇー。人生、何が起こるかわからないものね」
駅まで送っていく道すがら、母はまだ、しきりにそんなことを言っていた。
「でも、どうしても信じられないんだけど」
宗介さんは腕時計に目をやり、席を立った。
「慌ただしくて申し訳ないですが、仕事に戻らなきゃならないので」
母は頭を下げた。
「忙しいところ、わざわざありがとうございました」
「タクシー呼ばなくていいの?」
「いや、八神を隣の部屋に待たしてるから」
母とわたしは玄関まで見送った。
「今日は遅くなりそうだから、夕食はいらない」
「わかった。いってらっしゃい」
行ってきますのキスをして、宗介さんは出かけて行った。
「お母さん、夕飯食べていく?」
「お父さんが待ってるから帰るわよ。郁ちゃん、来週、帰ってこれる?」
「うん。そのつもり」
「それにしても、榊原宗介がわたしの息子になるなんてねぇー。人生、何が起こるかわからないものね」
駅まで送っていく道すがら、母はまだ、しきりにそんなことを言っていた。