可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
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式の後は、ダイニングルームでささやかな披露宴を催し、亮介さん、向井さん、八神くんは明日の仕事に備えて東京に戻り、それぞれの両親とわたしたちは別荘に泊まった。
なにしろ、ゲストルームが5室もある大邸宅。
余裕で泊ることができる。
わたしたちの部屋は2階の突き当たりにあった。
ドアに鍵をかけるとすぐ、宗介さんは「目をつぶって」と言って、わたしの手を取った。
「なんで?」
「すぐ、わかるよ」
二間続きの部屋の奥にあるベッドルームに着くと、宗介さんに「もういいよ」と言われ、ゆっくり目を開けた。
「わあ……」と思わず感嘆の声がもれた。
ベッドが真紅の薔薇で美しく飾られていた。
いつのまに用意したんだろう。
ぜんぜん気づかなかった。