可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
 つまり、実物のほうが、だんぜん勝っているということ。
 
 いやー、生の芸能人の迫力たるや。
 圧倒的存在感。
 最強のオーラを感じる。

 数え切れないほどの人間に好かれているという自信がそうさせるのだろうか。
 若干、気後れしつつも、わたしは彼らの前まで行き、頭を下げ、女性のマネージャーさんに名刺を差しだした。

「橋本です。どうぞよろしくお願いします」

 彼女も名刺を出し「マネージャーの向井です。お忙しいところ無理を申しまして」と言った。
< 18 / 185 >

この作品をシェア

pagetop