可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
***
「郁美……、いいか?」
「うん……あっ」
今日の彼は性急で、口づけを交わしながらすぐにわたしのなかに入ってきた。
でも、それに充分応えられるほど、わたしも彼を欲していた。
こうして睦みあうのはとても久しぶりだった。
彼が福岡公演に出る前だから、2カ月ほど前。
彼は腰を使いながら、同時に胸も弄ってくる。
そうされると身体の奥が疼いて、彼の背に回しているわたしの手に力がこもる。
「郁美が悦んでいるのが、伝わってくる……」
耳元で熱い吐息とともに吹き込まれる睦言に、また身体が反応する。
「そう……すけ」
「郁美……」
もう、理性は一かけらも残っていなかった。
いつもなら、けっして言わないことを口走っていた。
「ああん、そう……すけ、もっと欲しい、もっとして」
宗介は苦しげに眉を寄せた。
「そんなに……煽るなって……」
そう呟くと、彼はさらに激しくわたしを貪りはじめた……
不在の刻を埋め合わせるかのような、熱く激しい夜は更けていった。