可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜

第3章 気持ち、あふれて

 それから3回ほど、亮介さん経由で食事に誘われ、3人で会った。
 
 そうやって顔を合わせているうちに、亮介さんを介さずに、宗介さんとも打ち解けて話せるようになってきた。

 場所はいつも、例の会員制クラブ。
 
 とはいえ、寿司、ビアレストラン、韓国宮廷料理と行く店は毎回、バラエティにとんでいる。
 そして、どこも雰囲気、味とも格別。

 さすが、現代のセレブが集う〝飯倉スクエア〟だけのことはある。

 それまで忙しさにかまけて、ほぼ仕事と家の往復だけのお粗末なプライベートしか過ごしてこなかったわたしには、考えられないような贅沢で優雅なひととき。

 そんなわけで、わたしが亮介さんからのお誘いのLINEを心待ちにするようになるまで、時間はかからなかった。
 
 そして……
 出会ってから2カ月ほど経ったある日、亮介さんに急な出張が入り、はじめて宗介さんとふたりで食事することになった。
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