可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
「さっき別れたばっかりだけど、とっても会いたい」

「俺もだよ。声だけでも聞きたくてさ、電話したんだから。時間ができたらすぐ連絡するから」

「うん。待ってる」

 もう、これ以上話していたら、我慢できずに彼のところに飛んでいってしまいそう。
 後ろ髪を引かれながらも、別れを告げた。

「じゃあ、おやすみなさい。電話ありがとう」

「ああ、おやすみ」

 声を聞けたのは、信じられないほど嬉しかったけど、心はざわめいて収まらない。
 今日は眠れないかも。

 付き合いはじめからこれじゃ、先が思いやられるけど。

 でも……
 自分から望んで、彼の恋人になったんだ。

 なかなか会えないというこの状況に慣れていかなければ。

 そう、強く自分に言い聞かせた。
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