婚約者と親友に裏切られたので、大声で叫んでみました
「元を辿ればあなたが悪いんですのよ? このわたくしを差し置いて、殿下の婚約者になるんですもの。そりゃぁ、あなたは殿下の従姉妹、公爵令嬢でいらっしゃいますし、出会うのが遅かったわたくしにも否があるのかもしれません。それでも、特別美人なわけでも、取り柄があるわけでもないあなたに負けるだなんて、わたくしのプライドが許せませんわ」
何を言われているのか、全く理解ができなかった。
(スピカがわたしのことをそんな風に思っていたなんて)
信じていた。大好きだった。けれど、友達だと思っていたのは、わたしだけだった。そのことが何よりも悲しくて、苦しい。
気づいたら、足が勝手に走り出していた。
(何で? どうして? いつから?)
狭い王都を必死で走り抜けながら、わたしの頭の中はぐちゃぐちゃだった。
脳裏に浮かんでは消えるスピカとシリウス殿下の顔。まるでわたしの存在や人生そのものを否定されたみたいな感覚だった。スピカがわたしに向けてくれた笑顔の下に、あんな感情を隠していただなんて、とてもじゃないけど受け入れられない。
何を言われているのか、全く理解ができなかった。
(スピカがわたしのことをそんな風に思っていたなんて)
信じていた。大好きだった。けれど、友達だと思っていたのは、わたしだけだった。そのことが何よりも悲しくて、苦しい。
気づいたら、足が勝手に走り出していた。
(何で? どうして? いつから?)
狭い王都を必死で走り抜けながら、わたしの頭の中はぐちゃぐちゃだった。
脳裏に浮かんでは消えるスピカとシリウス殿下の顔。まるでわたしの存在や人生そのものを否定されたみたいな感覚だった。スピカがわたしに向けてくれた笑顔の下に、あんな感情を隠していただなんて、とてもじゃないけど受け入れられない。