やり手CEOはお堅い秘書を手放さない
「まあ。それは瑠伽ちゃんだけに、かもよ?」
酒井さんがころころと笑い、彼がばつが悪そうな顔をしている。私はそんな二人を見て仲がいいなと感じていた。
「瑠伽ちゃんおなかすいたでしょう。これからのことを話しながら、食事しましょ」
彼に手を引かれて別室に移動し、三人で食卓を囲んだ。
テーブルの向こうから愛しそうに見つめてくる彼の視線に幸せを感じながら、しっかりと社長夫人になる覚悟を決めていた。
完