冷たく温かい私の好きな生徒会長
 私は、小さいころからよく迷子になっていた

 「ママーパパーどこー?」

 「かおちゃんみっけ!」

 「ひっく…かーくん…」

 「もう、大丈夫だぞ!僕がついてる」

 「…い、…香織ー?おーい!」

 「えっ、ごめん。何?」
 
 かけるの顔が目の前にあった。心配そうな顔で見ている

 「いや、ボーっとしてるから、どうした?」

 「あー、昔、迷子になったこと思い出して…」

 「それからだよな…一緒に行動するようになったの」

 「うん…もう、大丈夫だよ?」

 私は、笑顔でかけるに問いかける

 「あぁ、わかってるよ。明日から朝練始まるんだ…だから…明日から一緒に登校できなくなるんだ」

 「そっか…わかった」

 かけるはちょっと寂しそうだな…まぁ、今まで一緒に行ってたし…

 「でも…一緒に行けるときは…」

 「あっ、香織ー!かける!おはよう」

 かけるがいう言葉を遠くからさえぎる声が聞こえた。かけるは苦い顔をしていることを私は知らずにいる

 「凛ちゃん、おはよう」

 「おはよう」

 「かける、何か言いかけた」

 「いいや、何でもない!凛、おはよう!」

 「あははー、ごめんね」

 ん?なんで、凛ちゃんは誤ってるんだろう
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