【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
「なんだ黙って? 怖がってんの?」
「カッワイイー。ダイジョーブ、大人しくしてたら痛いことはしねぇよー?」
「ま、ハジメテだったら痛いかもだけどな」
ハハハ、と下ネタを平然とした態度で口にする上級生たちにイラッとする。
こいつら本当に殴ってやろうかな?
なんて思いつつ、なんとか頑張って自制していると腕を掴まれた。
「ちょっ! 離してください!」
「つれないこと言うなって。俺らお前を見るためにわざわざガッコー来たんだぜ?」
「だからちょっとはつきあってくれよー?」
たかが一人の新入生を見るために学校に来たという彼らに呆れる。
どんだけ暇なの⁉
「ほら、来いって」
「っ!」
力ずくで腕を引っ張られて痛い。
流石に力任せで来られると女のあたしは不利だ。
このまま連れて行かれるわけにはいかないし、なんとか……あ、護身術程度のことだったらしても問題ないかな?
そこに思い当たったあたしは、まずは腕を掴んでいる上級生の足の甲を踏みつけるために足を上げる。
でも――。
「……お前ら、そこで何してる?」
静かな、それでいて耳に残る印象的な低い声が掛けられた。
「カッワイイー。ダイジョーブ、大人しくしてたら痛いことはしねぇよー?」
「ま、ハジメテだったら痛いかもだけどな」
ハハハ、と下ネタを平然とした態度で口にする上級生たちにイラッとする。
こいつら本当に殴ってやろうかな?
なんて思いつつ、なんとか頑張って自制していると腕を掴まれた。
「ちょっ! 離してください!」
「つれないこと言うなって。俺らお前を見るためにわざわざガッコー来たんだぜ?」
「だからちょっとはつきあってくれよー?」
たかが一人の新入生を見るために学校に来たという彼らに呆れる。
どんだけ暇なの⁉
「ほら、来いって」
「っ!」
力ずくで腕を引っ張られて痛い。
流石に力任せで来られると女のあたしは不利だ。
このまま連れて行かれるわけにはいかないし、なんとか……あ、護身術程度のことだったらしても問題ないかな?
そこに思い当たったあたしは、まずは腕を掴んでいる上級生の足の甲を踏みつけるために足を上げる。
でも――。
「……お前ら、そこで何してる?」
静かな、それでいて耳に残る印象的な低い声が掛けられた。