【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
「そんな状態で数人の女子が入ってみろ。むしろこれ幸いと襲われるのがオチだ」
「それは、まあ……」
そうだよね、と納得する。
「だからほとんどの女子には事情を説明して他の学校に行くよう勧めたんだ」
「はぁ……って、じゃああたしは?」
あたしにはその事情説明とやらの連絡は来ていない。
まさか手違いで?
なんて思っていたら、まさかの答えが返って来た。
「君は大丈夫だろうと判断されたから連絡はしてない。……大丈夫だろう? 裏番なんて呼ばれていたくらいだ」
「っ⁉ なんで先生がそれを知ってるんですか⁉」
思わず叫んでしまった。
そう、加藤先生の言う通りあたしは中学では裏番なんて呼ばれていた――不本意ながら。
幼稚園の頃からガキ大将的存在だったあたしは、小学校でも中学校でもケンカが強かった。
男子ですらあたしに敵うやつはいなくて――。
そうしたらいつの間にか裏番なんて呼ばれるようになってしまっていた。
『チームとか作ってたら女総長とかなってたんじゃない?』
というのは中学の悪友の言葉。
でもあたしはそんなつもりじゃなかった。
ただ気に入らない不良たちを叩きのめしていただけだったのに!
「それは、まあ……」
そうだよね、と納得する。
「だからほとんどの女子には事情を説明して他の学校に行くよう勧めたんだ」
「はぁ……って、じゃああたしは?」
あたしにはその事情説明とやらの連絡は来ていない。
まさか手違いで?
なんて思っていたら、まさかの答えが返って来た。
「君は大丈夫だろうと判断されたから連絡はしてない。……大丈夫だろう? 裏番なんて呼ばれていたくらいだ」
「っ⁉ なんで先生がそれを知ってるんですか⁉」
思わず叫んでしまった。
そう、加藤先生の言う通りあたしは中学では裏番なんて呼ばれていた――不本意ながら。
幼稚園の頃からガキ大将的存在だったあたしは、小学校でも中学校でもケンカが強かった。
男子ですらあたしに敵うやつはいなくて――。
そうしたらいつの間にか裏番なんて呼ばれるようになってしまっていた。
『チームとか作ってたら女総長とかなってたんじゃない?』
というのは中学の悪友の言葉。
でもあたしはそんなつもりじゃなかった。
ただ気に入らない不良たちを叩きのめしていただけだったのに!