【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
「じゃあせめて写真一緒に撮ってもらって良いですか? お兄さんすごくカッコイイんだもん」
なおも食い下がる女の子に、迅の目は更に鋭くなる。
「うざってぇなぁ……失せろ」
「ひっ!」
完全に怯えさせてしまっているのを見て、あたしは慌てて迅に駆け寄った。
このままだと他の子も睨みつけそうだし、何より迅の機嫌がさらに悪くなる。
「ごめん、お待たせ」
遅いって怒られるかな? と思っていたんだけれど、あたしを見た迅は鋭くしていた目を和らげた。
「リィナ、必要なものは買えたか?」
「あ、う、うん」
思いがけない優しい言葉に戸惑いと嬉しさが湧く。
迅はそのまま女の子たちを無視してあたしの手を取った。
「え?」
「次行くぞ」
そのまま手を引いて歩き出す。
突然繋がれた手に、目を白黒させたあたしはどうすればいいのか分からなかった。
手、つなぐの? と突っ込めばいいのか、このまま何も言わずされるがままでいればいいのか。
考えて、きっと突っ込んでしまえば離されてしまうと思ったあたしは……どうしてか何も言わずにこのままでいることを選んだ。
手から伝わる迅の体温に、胸が熱くなって大変なことになってるっていうのに……。
あたし、本当にどうしちゃったんだろう?
なおも食い下がる女の子に、迅の目は更に鋭くなる。
「うざってぇなぁ……失せろ」
「ひっ!」
完全に怯えさせてしまっているのを見て、あたしは慌てて迅に駆け寄った。
このままだと他の子も睨みつけそうだし、何より迅の機嫌がさらに悪くなる。
「ごめん、お待たせ」
遅いって怒られるかな? と思っていたんだけれど、あたしを見た迅は鋭くしていた目を和らげた。
「リィナ、必要なものは買えたか?」
「あ、う、うん」
思いがけない優しい言葉に戸惑いと嬉しさが湧く。
迅はそのまま女の子たちを無視してあたしの手を取った。
「え?」
「次行くぞ」
そのまま手を引いて歩き出す。
突然繋がれた手に、目を白黒させたあたしはどうすればいいのか分からなかった。
手、つなぐの? と突っ込めばいいのか、このまま何も言わずされるがままでいればいいのか。
考えて、きっと突っ込んでしまえば離されてしまうと思ったあたしは……どうしてか何も言わずにこのままでいることを選んだ。
手から伝わる迅の体温に、胸が熱くなって大変なことになってるっていうのに……。
あたし、本当にどうしちゃったんだろう?