【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
だから高生デビューしようと決意したんだ。
今までのあたしを知っている人がいないくらい離れた高校に行って、普通の女子高生になろうって。
高校では普通の可愛い女友達作って、出来ればカッコイイ男子と恋愛とかしてみたいなぁとか……。
「女子があたし一人なんて……可愛い女友達とか絶望的じゃん!」
ドン! と思わずテーブルを拳で叩いてしまった。
あたしの分として用意された緑茶が少し零れてしまう。
「お、おお……というか、気にするところはそこなのか?」
流石は不良校と言われる学校の先生。
このくらいじゃあビビらない。
「気にしますよ! 女子があたし一人ってことはそういう事でしょう⁉」
半泣き状態でうったえると、「まあ、そうなんだがな」と自分の湯飲みをテーブルに戻す加藤先生。
「でも普通の女子ならまずは、『男子ばっかり、しかも不良なんて怖い!』ってなるものだぞ?」
「………………」
その通りだった。
この時点であたしは自分が普通の女子じゃないと言っているようなものだ。
ううん、でもまだカッコイイ男子との恋愛っていう目標が残ってる!
そのためには加藤先生にこの事実を黙っていてもらわないと!
「先生、お願いですからあたしが裏番って言われていたこととかケンカが強いこととか黙っていてください!」
今までのあたしを知っている人がいないくらい離れた高校に行って、普通の女子高生になろうって。
高校では普通の可愛い女友達作って、出来ればカッコイイ男子と恋愛とかしてみたいなぁとか……。
「女子があたし一人なんて……可愛い女友達とか絶望的じゃん!」
ドン! と思わずテーブルを拳で叩いてしまった。
あたしの分として用意された緑茶が少し零れてしまう。
「お、おお……というか、気にするところはそこなのか?」
流石は不良校と言われる学校の先生。
このくらいじゃあビビらない。
「気にしますよ! 女子があたし一人ってことはそういう事でしょう⁉」
半泣き状態でうったえると、「まあ、そうなんだがな」と自分の湯飲みをテーブルに戻す加藤先生。
「でも普通の女子ならまずは、『男子ばっかり、しかも不良なんて怖い!』ってなるものだぞ?」
「………………」
その通りだった。
この時点であたしは自分が普通の女子じゃないと言っているようなものだ。
ううん、でもまだカッコイイ男子との恋愛っていう目標が残ってる!
そのためには加藤先生にこの事実を黙っていてもらわないと!
「先生、お願いですからあたしが裏番って言われていたこととかケンカが強いこととか黙っていてください!」