【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
2.最強総長は生徒会長
 加藤先生も教室に来て、自己紹介や明日からの授業についての説明があった。

 それも終わると今日はもう寮に帰るだけ。

 加藤先生はお昼食べたら職員室に来いって言ってたよね?
 昼食は食堂で取るしかないかな?

 学校の敷地外に出て食べるのも面倒だし、とこの後の予定を考えてると圭が話しかけてきた。


「リィナ、昼どうすんの? 外に食いに行く?」

「あ、あたしは――」

「なあ、俺たちと食いに行かねぇ?」
「いい店紹介してやるからさぁ!」

 あたしの言葉を遮って、他のクラスメートたちが話しかけてきた。

「え? えっと……」

 さっきまでは珍獣でも見るように遠巻きにしていたのに……。
 圭が気軽に話しかけてるからかな? 気安い様子であたしの近くに三人ほど来た。


「俺たちリィナちゃんと仲良くなりてぇんだよ」
「そうそ、もーっと親密になりてぇの」

 あたしの席を囲むように陣取った三人。
 そのうちの一人があたしの肩に手を置いた。

「そーそー。親しくなって、ちょっとイケナイコトとかもしたいなーとか?」

 ニヤニヤと笑う三人にゾワッと嫌悪感が湧く。

 うっわ、まさかいきなりこんなあからさまなこと言ってくるとは思わなかったわ。
 っていうか勝手に触らないで欲しいんだけど⁉
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