乳房星(たらちねぼし)〜再出発版
【夏をあきらめて】
時は、7月22日の午後1時過ぎのことであった。
ところ変わって、JRと平成筑豊鉄道の田川伊田駅のすぐ近くにあるガード下の電話ボックスにて…
電話ボックスに、チャラい服装の男が入っていた。
チャラい服装の男は、こともあろうに健太であった。
健太は、1ヶ月ほど前に周囲《まわり》の人たちからゆりこと結婚するなと言われたことに腹を立てた末に家出してここにやって来た。
電話ボックスの中にいる健太は、娼婦《おんな》が暮らしている部屋に電話をしていた。
健太は、女々しい声で娼婦《おんな》に愛を求めた。
「なあ、たのむよ…おれのそばにいてくれ〜…おれが好きな女はお前だけなんだよ…ゆりこちゃんを大杉《エリートやろう》に取られた…おれの周りには…他に愛してくれる女がひとりもおらん…さみしいよ〜…おれのそばにいてくれ〜」
この時であった。
例の電話ボックス付近に小番頭《こばんと》はんのシャテイが通りかかった。
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、怒鳴り声をあげながら電話ボックスへかけていった。
「コラ!!なんしよんぞ!!」
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、電話ボックスの中にいる健太のえりくびをつかんだあと力づくで外へ引きずり出した。
それが原因で大ゲンカになった。
健太は、怒った声で『離せ!!』と言うた。
「離せ!!」
「その電話ボックスを勝手に使うな!!」
「なんやオドレ!!ワーッ!!」
ブチ切れた健太は、持っていた刃渡りのするどいナイフで小番頭《こばんと》はんのシャテイの男を斬《き》った。
「わあああああああああああああああああ!!」
健太は、小番頭《こばんと》はんのシャテイの男をナイフでズタズタに斬《き》りつけた。
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、その場で死亡した。
健太がその場から逃げようとした時であった。
近くにいたヤクザの男たち20〜30人が健太を取り囲んだ。
「待てコラ!!」
「よくもかわいいシャテイを殺したな!!」
「だまれクソチンピラ!!電話ボックスを独占したオンドレらが100パー悪いんや!!」
「なんやオドレ!!」
「いて回すゾ!!」
このあと、健太はヤクザの男たち20〜30人と大乱闘を繰り広げた。
時は、夜9時半頃であった。
ところ変わって、愛媛県南宇和郡愛南町の武者泊《むしゃどまり》地区にある釣り宿にて…
釣り宿には、溝端屋のダンナと溝端屋と取引きをしている卸問屋《とんや》の社長連中《ジジイども》20人が宿泊していた。
この日、溝端屋のダンナと社長連中《ジジイども》20人は、日中磯釣り大会をひらいて腕前を競い合っていた。
20畳《じょう》の大広間にて…
溝端屋のダンナと社長連中《ジジイども》は、チョウハン(サイコロ)を楽しんでいた。
大広間には、顔に傷を負った白いさらし姿の男とカネを回収する係のチンピラ2人も一緒にいた。
白いさらし姿の男は、2個のサイコロを筒状の入れ物に入れて軽く転がしたあと、マットの上に伏せた状態で置いた。
「入った~…さあさあはったはった!!」
社長連中《ジジイども》は、『丁』か『半』を言いながら札束をマットの上に出した。
「チョウハンそろいやした…ショーブ!!」
筒状の入れ物が取られたと同時に、2個のサイコロが現れた。
「四三《しさん》の半!!」
回収係の男は、負けた分のカネをかきぼうを使って回収した。
白いさらし姿の男は、間を置かずに筒状の入れ物の中に2個のサイコロを入れて軽く転がしたあとマットに置いた。
「さあさあはったはった!!」
社長連中《ジジイども》は、『丁』か『半』を言いながら札束をマットの上に置いた。
「チョウハンそろいやした…ショーブ!!」
筒状の入れ物が取られたと同時に、2個のサイコロが現れた。
「おっ、五六《ゴロク》の半!!」
回収係の男は、かきぼうを使って負けた分のカネを回収した。
そんな時であった。
黒いワイシャツに白のネクタイとスーツ姿の男が溝端屋のダンナのもとにやって来た。
男は、溝端屋のダンナに耳打ちで用件を伝えた。
「ああさよか…ほな行くわ…」
このあと、溝端屋のダンナは男と一緒に大広間から出た。
その間も、社長連中《ジジイども》20人はチョウハンを続けていた。
またところ変わって、溝端屋のダンナが宿泊している部屋にて…
部屋の中には、溝端屋のダンナと田嶋《くみちょう》と小林と山岡と番頭《ばんと》はんの5人がいた。
番頭《ばんと》はんは、溝端屋のダンナに田川伊田駅の近くのガード下の電話ボックスに出入りを繰り返していた男が分かったことを報告したあと、ことの次第を全部話した。
溝端屋のダンナのひざ元には、たずね人のチラシが置かれていた。
チラシに記載されている写真等は、健太であった。
ひと通り話を聞いた溝端屋のダンナは、ものすごく怒った声で言うた。
「このたずね人のチラシに載っている尾儀原健太《おぎわらけんた》が田川伊田駅の近くにある例の電話ボックスをひんぱんに使っていたのはホンマか!?」
「へえ、ホンマです。」
「この健太《クソガキ》は、いつ頃田川へ来た!?」
「7月のあたま頃からでおます。」
「7月のあたま頃…このチラシは、いつ頃発行されたものだ!?」
「数日前でおます。」
「健太《クソガキ》は、その前後ぐらいから例の電話ボックスに出入りしていたのだな!!」
「へえ。」
「それで、健太《クソガキ》はどこへ電話をかけていたのだ!?」
「健太《クソガキ》は、女のもとに電話をかけていました…女は…田嶋《くみちょう》がチョウアイしている娼婦《レコ》でおます…」
番頭《ばんと》はんから話を聞いた田嶋《たじま》は、怒った声で『なんだと!!』と言うた。
番頭《ばんと》はんは、溝端屋のダンナに『どないしまひょか?』と言うた。
「ダンナ、どないしまひょか?」
小林は、怒った声で溝端屋のダンナに言うた。
「おい、溝端屋!!だーっとらんとなんぞ言うたらどないや!?」
溝端屋のダンナは、ものすごく怒った声で言うた。
「そうだな…こないなったら、ヨリイのバァにオトシマエつけてもらおう…」
小林は、怒った声で言うた。
「ヨリイのバァにオトシマエをつけてもらうって…なんで関係あらへん人間を選ぶんぞ!?」
溝端屋のダンナは、怒った声で言うた。
「施設で暮らしていた健太《クソガキ》が犯したあやまちは、施設長であるヨリイのバァがつぐなうようになっているんだよ!!」
田嶋《たじま》は、不気味な声で『全くその通りだ…』と言うた。
番頭《ばんと》はんは、不気味な声で言うた。
「それなら、みなさまで話し合いをしてオトシマエをつけてもらう方法を決めましょう…」
このあと、溝端屋のダンナたちは密談《かいぎ》を始めた。
健太《けんた》が田川伊田駅の近くにあるガード下の電話ボックスで小番頭《こばんと》はんのシャテイの男を殺したあと田嶋《たじま》の構成員《こぶん》たちと大乱闘を繰り広げた事件を聞いた溝端屋のダンナたちは、ガマンの限度を大きく超えたようだ。
事件を起こした健太《けんた》は、どこへ逃げるつもりでいるのか…
健太《けんた》よぉ〜
逃げ場はどこにもないと言うことに気がつけよ(ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ…)
ところ変わって、JRと平成筑豊鉄道の田川伊田駅のすぐ近くにあるガード下の電話ボックスにて…
電話ボックスに、チャラい服装の男が入っていた。
チャラい服装の男は、こともあろうに健太であった。
健太は、1ヶ月ほど前に周囲《まわり》の人たちからゆりこと結婚するなと言われたことに腹を立てた末に家出してここにやって来た。
電話ボックスの中にいる健太は、娼婦《おんな》が暮らしている部屋に電話をしていた。
健太は、女々しい声で娼婦《おんな》に愛を求めた。
「なあ、たのむよ…おれのそばにいてくれ〜…おれが好きな女はお前だけなんだよ…ゆりこちゃんを大杉《エリートやろう》に取られた…おれの周りには…他に愛してくれる女がひとりもおらん…さみしいよ〜…おれのそばにいてくれ〜」
この時であった。
例の電話ボックス付近に小番頭《こばんと》はんのシャテイが通りかかった。
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、怒鳴り声をあげながら電話ボックスへかけていった。
「コラ!!なんしよんぞ!!」
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、電話ボックスの中にいる健太のえりくびをつかんだあと力づくで外へ引きずり出した。
それが原因で大ゲンカになった。
健太は、怒った声で『離せ!!』と言うた。
「離せ!!」
「その電話ボックスを勝手に使うな!!」
「なんやオドレ!!ワーッ!!」
ブチ切れた健太は、持っていた刃渡りのするどいナイフで小番頭《こばんと》はんのシャテイの男を斬《き》った。
「わあああああああああああああああああ!!」
健太は、小番頭《こばんと》はんのシャテイの男をナイフでズタズタに斬《き》りつけた。
小番頭《こばんと》はんのシャテイの男は、その場で死亡した。
健太がその場から逃げようとした時であった。
近くにいたヤクザの男たち20〜30人が健太を取り囲んだ。
「待てコラ!!」
「よくもかわいいシャテイを殺したな!!」
「だまれクソチンピラ!!電話ボックスを独占したオンドレらが100パー悪いんや!!」
「なんやオドレ!!」
「いて回すゾ!!」
このあと、健太はヤクザの男たち20〜30人と大乱闘を繰り広げた。
時は、夜9時半頃であった。
ところ変わって、愛媛県南宇和郡愛南町の武者泊《むしゃどまり》地区にある釣り宿にて…
釣り宿には、溝端屋のダンナと溝端屋と取引きをしている卸問屋《とんや》の社長連中《ジジイども》20人が宿泊していた。
この日、溝端屋のダンナと社長連中《ジジイども》20人は、日中磯釣り大会をひらいて腕前を競い合っていた。
20畳《じょう》の大広間にて…
溝端屋のダンナと社長連中《ジジイども》は、チョウハン(サイコロ)を楽しんでいた。
大広間には、顔に傷を負った白いさらし姿の男とカネを回収する係のチンピラ2人も一緒にいた。
白いさらし姿の男は、2個のサイコロを筒状の入れ物に入れて軽く転がしたあと、マットの上に伏せた状態で置いた。
「入った~…さあさあはったはった!!」
社長連中《ジジイども》は、『丁』か『半』を言いながら札束をマットの上に出した。
「チョウハンそろいやした…ショーブ!!」
筒状の入れ物が取られたと同時に、2個のサイコロが現れた。
「四三《しさん》の半!!」
回収係の男は、負けた分のカネをかきぼうを使って回収した。
白いさらし姿の男は、間を置かずに筒状の入れ物の中に2個のサイコロを入れて軽く転がしたあとマットに置いた。
「さあさあはったはった!!」
社長連中《ジジイども》は、『丁』か『半』を言いながら札束をマットの上に置いた。
「チョウハンそろいやした…ショーブ!!」
筒状の入れ物が取られたと同時に、2個のサイコロが現れた。
「おっ、五六《ゴロク》の半!!」
回収係の男は、かきぼうを使って負けた分のカネを回収した。
そんな時であった。
黒いワイシャツに白のネクタイとスーツ姿の男が溝端屋のダンナのもとにやって来た。
男は、溝端屋のダンナに耳打ちで用件を伝えた。
「ああさよか…ほな行くわ…」
このあと、溝端屋のダンナは男と一緒に大広間から出た。
その間も、社長連中《ジジイども》20人はチョウハンを続けていた。
またところ変わって、溝端屋のダンナが宿泊している部屋にて…
部屋の中には、溝端屋のダンナと田嶋《くみちょう》と小林と山岡と番頭《ばんと》はんの5人がいた。
番頭《ばんと》はんは、溝端屋のダンナに田川伊田駅の近くのガード下の電話ボックスに出入りを繰り返していた男が分かったことを報告したあと、ことの次第を全部話した。
溝端屋のダンナのひざ元には、たずね人のチラシが置かれていた。
チラシに記載されている写真等は、健太であった。
ひと通り話を聞いた溝端屋のダンナは、ものすごく怒った声で言うた。
「このたずね人のチラシに載っている尾儀原健太《おぎわらけんた》が田川伊田駅の近くにある例の電話ボックスをひんぱんに使っていたのはホンマか!?」
「へえ、ホンマです。」
「この健太《クソガキ》は、いつ頃田川へ来た!?」
「7月のあたま頃からでおます。」
「7月のあたま頃…このチラシは、いつ頃発行されたものだ!?」
「数日前でおます。」
「健太《クソガキ》は、その前後ぐらいから例の電話ボックスに出入りしていたのだな!!」
「へえ。」
「それで、健太《クソガキ》はどこへ電話をかけていたのだ!?」
「健太《クソガキ》は、女のもとに電話をかけていました…女は…田嶋《くみちょう》がチョウアイしている娼婦《レコ》でおます…」
番頭《ばんと》はんから話を聞いた田嶋《たじま》は、怒った声で『なんだと!!』と言うた。
番頭《ばんと》はんは、溝端屋のダンナに『どないしまひょか?』と言うた。
「ダンナ、どないしまひょか?」
小林は、怒った声で溝端屋のダンナに言うた。
「おい、溝端屋!!だーっとらんとなんぞ言うたらどないや!?」
溝端屋のダンナは、ものすごく怒った声で言うた。
「そうだな…こないなったら、ヨリイのバァにオトシマエつけてもらおう…」
小林は、怒った声で言うた。
「ヨリイのバァにオトシマエをつけてもらうって…なんで関係あらへん人間を選ぶんぞ!?」
溝端屋のダンナは、怒った声で言うた。
「施設で暮らしていた健太《クソガキ》が犯したあやまちは、施設長であるヨリイのバァがつぐなうようになっているんだよ!!」
田嶋《たじま》は、不気味な声で『全くその通りだ…』と言うた。
番頭《ばんと》はんは、不気味な声で言うた。
「それなら、みなさまで話し合いをしてオトシマエをつけてもらう方法を決めましょう…」
このあと、溝端屋のダンナたちは密談《かいぎ》を始めた。
健太《けんた》が田川伊田駅の近くにあるガード下の電話ボックスで小番頭《こばんと》はんのシャテイの男を殺したあと田嶋《たじま》の構成員《こぶん》たちと大乱闘を繰り広げた事件を聞いた溝端屋のダンナたちは、ガマンの限度を大きく超えたようだ。
事件を起こした健太《けんた》は、どこへ逃げるつもりでいるのか…
健太《けんた》よぉ〜
逃げ場はどこにもないと言うことに気がつけよ(ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ…)