乳房星(たらちねぼし)〜再出発版
【星空のディスタンス】
さて、その頃であった。
ところ変わって、三浦工業の本社の経理の部署にて…
尾儀原健太は、ここでデスクワークをしていた。
係長の席に座っている男性・戸郷晋也《とごうしんや》は、電話の応対を終えたあとメモを取っていた。
(キンコン…)
夕方5時の終業《おわり》を知らせるチャイムが鳴った。
従業員さんたちは、帰宅の準備をしていた。
ネイビーのスーツ姿の健太も、従業員さんたちと一緒に帰宅の準備を始めた。
この時、晋也が帰宅の準備をしていた健太に対して困った声で言うた。
「尾儀原くん。」
「(困った声で)係長…」
「尾儀原くん、これからどこへ行くんだね?」
「どこへって、これから帰宅するんですよ〜」
晋也は、ものすごくあつかましい声で健太に言うた。
「きょうは、お前に紹介したい人がいると言うただろ!!」
「紹介したい人って、どなたでしょうか?」
「オドレが幸せになるために紹介したい人に会わすんや!!」
「ふざけんなよクソアホンダラ係長!!」
「なんやとクソ部下《ガキャ》!!」
「やるんか虫けら!!」
「ああ!!やったらぁ!!」
「やめてください!!」
居合わせた従業員さんたちは、どつきあいの大ゲンカを始めた健太と晋也を止めに入った。
時は、夕方5時半頃であった。
またところ変わって、松山市古川北にある一戸建ての家にて…
家は、晋也の家族が暮らしている住まいである。
家のダイニングキッチンに、エプロン姿のゆりことゆりこのふたりの子ども・悠馬《ゆうま》(5つ)と美桜《みお》(3つ)がいた。
3人は、手作りハンバーグを作っていた。
ゆりこは、7年前(1995年)に起こした2つのもめごとが原因で私・イワマツだけではなく健太と小太郎と会うなと両親から厳しく言われた。
ゆりこは、両親と大ゲンカを起こしたあと家出した。
その後、手当たりしだいに逆ナンした男と同棲していた。
しかし、逆ナンした男ともめごとを起こした末に男の友人たちのグループから集団レイプの被害を受けた。
ゆりこは、2001年秋ごろまでそのような暮らしを続けていた。
悠馬《ゆうま》は1997年頃に、美桜《みお》は1999年頃にそれぞれ出産した。
ふたりとも、集団レイプのグループのリーダーの男のこどもであった。
ゆりこは、2001年暮れに晋也《しんや》と結婚したが、晋也《しんや》もまたゆりこが逆ナンで見つけた男であった。
話は変わって…
(ピリリリリ…)
ゆりこのエプロンの中に入っているムーバ(ガラケー)の着信音が鳴った。
ゆりこは、エプロンの中からムーバを取り出したあと電話に出た。
「もしもしあなた…もうすぐ晩ごはんだから、ごはん作っているのよ…きょうは手作りハンバーグを作るからまっすぐに帰って来てと言うたでしょ!!…紹介したい人がいるから来てって…紹介したい人って誰よ!?…あなたは家族と仕事とどっちが大事だと思っているのよ!!…はぐいたらしいわねクソテイシュ!!」
ゆりこは、受話器ごしにいる晋也《しんや》に対してボロクソに怒鳴りつけたあと、両手で髪の毛をぐしゃぐしゃにかきむしった。
時は、夕方6時50分頃であった。
またところ変わって、大街道のスクランブル交差点付近にあるいよてつ会館の一階にあるスタバにて…
店内には、ゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》の3人がいた。
ゆりこは、ものすごく怒った表情でコーヒーをのんでいた。
悠馬《ゆうま》と美桜《みお》は、つらそうな表情を浮かべていた。
そこへ、スーツ姿の晋也《しんや》と健太が店内に入った。
晋也《しんや》は、やさしい声でゆりこを呼んだ。
「ゆりこ、悠馬《しんや》、美桜《みお》…」
ゆりこは、怒った声で晋也《しんや》に言うた。
「なによあんたは!!」
晋也《しんや》は、ものすごく困った表情でゆりこに言うた。
「ゆりこ〜、なにを怒っているんだよぉ〜」
「あんたがヤクソクをやぶったから怒っているのよ!!」
「オレは、わざとヤクソクやぶったのじゃないんだよぉ〜会社の人が紹介したい人がいるから今夜どうですか…」
「あんたは家族と仕事とどっちが大事なのよ!!」
「ゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》のことも大事だよ…」
「…ということは、家族のことは二の次であるということね!!」
「違うよぉ〜」
「はぐいたらしいわねクソアホンダラテイシュ!!」
「なんやその言い方は!!」
「家族が大事だと言うのであれば、もっと稼ぎなさいよ安月給テイシュ!!」
「なんだと!!」
「ふざけんなよオドレら!!」
ブチ切れたゆりこと晋也《しんや》と健太は、どつきあいの大ゲンカを始めた。
居合わせた店員さんたちが3人をとめに入った。
またところ変わって、いよてつ会館の2階にある中華料理店にて…
大きめのテーブルにA班のメンバーたちと香我美《かがみ》さんが座っていた。
テーブルの上には、中華のオードブルセット(中華料理の盛り合わせ)が並んでいた。
同じテーブルに、空いている席が6つあった。
健太と晋也《しんや》とゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》が座る席であった。
ヤクソクの時間は夜7時からであったが、予定よりも15分過ぎていた。
大番頭《おおばんと》はんは、イライラした様子で香我美《かがみ》さんに言うた。
「ああ、もうなんやねん…香我美《かがみ》さん!!」
「あっ、君波さん。」
「戸郷さまは、いつになったらこちらにお越しになるのですか!?」
「(おだやかな声で)ああ、どうもすみませんでした…」
「すんまへんですむと思ったら大間違いでおまっせ!!」
そこへ、健太と晋也《しんや》とゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》が入店した。
晋也《しんや》は、申しわけない表情で言うた。
「すみませんでした…ちょっと家族間でトラブルがあって…」
大番頭《おおばんと》はんは、晋也《しんや》に対して『コラー!!』と怒鳴りつけたあと怒った声で言うた。
「あんさん!!今の今ごろまでどこでなにをしょったんぞ!!」
「す、すみません…」
「ヤクソクの時間に遅れないようにと部下にいよるあんたは、社会人として失格だ!!」
大番頭《おおばんと》はんの横にいた香我美《かがみ》さんは、おだやかな声で言うた。
「君波さん、えろうすんまへんでした…戸郷くんが犯したあやまちは、かつての上司であったワシのあやまちです…」
香我美《かがみ》さんがその場をまるくおさめることができたので、紹介に入った。
この時、ヤクソクの時間を20分オーバーしていた。
香我美《かがみ》さんは、晋也《しんや》に対して私を紹介した。
「戸郷《とごう》くん、紹介しよう…えーと…きのう、わが社のボイラー機種全製品をお買い上げいただいた…えーと…」
晋也《しんや》の端にいる健太は、怒った声で晋也《しんや》に言うた。
「これはなんぞぉ!!」
「尾儀原くん…」
「オレにこななしてどうしたいんぞ!!」
「尾儀原くん、初対面の人の前で怒るな!!」
「ふざけんなよ虫けら!!」
それを聞いた大番頭《おおばんと》はんは、怒った声で言うた。
「あんさん!!さっきオーナー様に対して虫けらと言いましたね!!それはどういう意味でしょうか!?」
「なんやねんあんたは!!」
「尾儀原くん…」
「離せクソアホンダラ安月給係長!!」
晋也《しんや》は、必死になって健太をなだめながら大番頭《おおばんと》はんにわびた。
しかし、健太が発した言葉が原因で場の雰囲気がさらに悪化した。
この時、付き人軍団の男たち5000人がやって来たあとA班のメンバーたちの護衛《ごえい》についた。
A班のメンバーたちは、5000人の付き人軍団の男たちと一緒に出発準備を始めた。
香我美さんは、おたついた声で大番頭《おおばんと》はんに言うた。
「もうしわけございませんでした…戸郷《とごう》くんの部下が大失態を起こしたことについては…」
「あきまへん!!帰らせてもらいます!!」
「すみませんでした…すみませんでした…」
土下座をしている香我美《かがみ》さんは、必死になって大番頭《おおばんと》はんにわびた。
大番頭《おおばんと》はんは、土下座してわびている香我美《かがみ》さんに対して『ドアホ!!』と言うて怒鳴りつけた。
時は、夜7時50分頃であった。
ところ変わって、大街道のバスターミナルにて…
A班のメンバーたちは、バスターミナルに停車中の特大バスに乗り込んだあと、心身を休めていた。
バスに設置されているテレビの画面にテレビ愛媛が映っていた。
この時間は『志村けんのバカ殿さま』が放送されていた。
遅れて大番頭《おおばんと》はんがバスに乗り込んだ。
「お待たせしました〜」
バスの外では、丁稚どんたち3000人が特大バスのトランクルームとバスの後ろに停車している日野クルージングレンジャー(特大トラック)のウイング(開閉式の荷台)の中に大荷物を積み込む作業をしていた。
もめごとを起こした健太と晋也《しんや》とは、付き人軍団の男たち5000人にいて回されたあと交番に突き出された。
香我美《かがみ》さんも、もめごとを起こした張本人として交番に突き出された。
3人のうち、健太は『頭ひやして一晩反省せぇ!!』と言うことで交番内にあるリューチジョにぶち込まれた。
A班のメンバーたちが乗り込んだ特大バスと特大トラック2台は、夜8時10分頃に大街道のバスターミナルから出発した。
バスは、松山市内の国道11・33号線〜小坂交差点右折〜天山交差点左折を経て、松山自動車道の松山インターヘ向かった。
夜8時半頃、特大バスと特大トラック2台が松山インターの料金所のゲートをくぐって本線に入った。
バスは、本線に入ったあと高松方面に向かって走行した。
昨日成立した契約については、海外販売部・海外事業部にすべて引き継ぎされていたので、設置工事は予定通りに行う方針である。
しかし、健太が発した言葉が原因で私は施設で暮らしていた時のこどもたちとお母さま方たち…そして、ヨリイさんと会うことをほんとうにやめることにした…
母子保護施設《しせつ》は帰る家ではないので、永久に行かないことにした。
健太が発した言葉が原因で、母子保護施設《しせつ》と私とのつながりは、完全におしまい…となった。
ところ変わって、三浦工業の本社の経理の部署にて…
尾儀原健太は、ここでデスクワークをしていた。
係長の席に座っている男性・戸郷晋也《とごうしんや》は、電話の応対を終えたあとメモを取っていた。
(キンコン…)
夕方5時の終業《おわり》を知らせるチャイムが鳴った。
従業員さんたちは、帰宅の準備をしていた。
ネイビーのスーツ姿の健太も、従業員さんたちと一緒に帰宅の準備を始めた。
この時、晋也が帰宅の準備をしていた健太に対して困った声で言うた。
「尾儀原くん。」
「(困った声で)係長…」
「尾儀原くん、これからどこへ行くんだね?」
「どこへって、これから帰宅するんですよ〜」
晋也は、ものすごくあつかましい声で健太に言うた。
「きょうは、お前に紹介したい人がいると言うただろ!!」
「紹介したい人って、どなたでしょうか?」
「オドレが幸せになるために紹介したい人に会わすんや!!」
「ふざけんなよクソアホンダラ係長!!」
「なんやとクソ部下《ガキャ》!!」
「やるんか虫けら!!」
「ああ!!やったらぁ!!」
「やめてください!!」
居合わせた従業員さんたちは、どつきあいの大ゲンカを始めた健太と晋也を止めに入った。
時は、夕方5時半頃であった。
またところ変わって、松山市古川北にある一戸建ての家にて…
家は、晋也の家族が暮らしている住まいである。
家のダイニングキッチンに、エプロン姿のゆりことゆりこのふたりの子ども・悠馬《ゆうま》(5つ)と美桜《みお》(3つ)がいた。
3人は、手作りハンバーグを作っていた。
ゆりこは、7年前(1995年)に起こした2つのもめごとが原因で私・イワマツだけではなく健太と小太郎と会うなと両親から厳しく言われた。
ゆりこは、両親と大ゲンカを起こしたあと家出した。
その後、手当たりしだいに逆ナンした男と同棲していた。
しかし、逆ナンした男ともめごとを起こした末に男の友人たちのグループから集団レイプの被害を受けた。
ゆりこは、2001年秋ごろまでそのような暮らしを続けていた。
悠馬《ゆうま》は1997年頃に、美桜《みお》は1999年頃にそれぞれ出産した。
ふたりとも、集団レイプのグループのリーダーの男のこどもであった。
ゆりこは、2001年暮れに晋也《しんや》と結婚したが、晋也《しんや》もまたゆりこが逆ナンで見つけた男であった。
話は変わって…
(ピリリリリ…)
ゆりこのエプロンの中に入っているムーバ(ガラケー)の着信音が鳴った。
ゆりこは、エプロンの中からムーバを取り出したあと電話に出た。
「もしもしあなた…もうすぐ晩ごはんだから、ごはん作っているのよ…きょうは手作りハンバーグを作るからまっすぐに帰って来てと言うたでしょ!!…紹介したい人がいるから来てって…紹介したい人って誰よ!?…あなたは家族と仕事とどっちが大事だと思っているのよ!!…はぐいたらしいわねクソテイシュ!!」
ゆりこは、受話器ごしにいる晋也《しんや》に対してボロクソに怒鳴りつけたあと、両手で髪の毛をぐしゃぐしゃにかきむしった。
時は、夕方6時50分頃であった。
またところ変わって、大街道のスクランブル交差点付近にあるいよてつ会館の一階にあるスタバにて…
店内には、ゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》の3人がいた。
ゆりこは、ものすごく怒った表情でコーヒーをのんでいた。
悠馬《ゆうま》と美桜《みお》は、つらそうな表情を浮かべていた。
そこへ、スーツ姿の晋也《しんや》と健太が店内に入った。
晋也《しんや》は、やさしい声でゆりこを呼んだ。
「ゆりこ、悠馬《しんや》、美桜《みお》…」
ゆりこは、怒った声で晋也《しんや》に言うた。
「なによあんたは!!」
晋也《しんや》は、ものすごく困った表情でゆりこに言うた。
「ゆりこ〜、なにを怒っているんだよぉ〜」
「あんたがヤクソクをやぶったから怒っているのよ!!」
「オレは、わざとヤクソクやぶったのじゃないんだよぉ〜会社の人が紹介したい人がいるから今夜どうですか…」
「あんたは家族と仕事とどっちが大事なのよ!!」
「ゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》のことも大事だよ…」
「…ということは、家族のことは二の次であるということね!!」
「違うよぉ〜」
「はぐいたらしいわねクソアホンダラテイシュ!!」
「なんやその言い方は!!」
「家族が大事だと言うのであれば、もっと稼ぎなさいよ安月給テイシュ!!」
「なんだと!!」
「ふざけんなよオドレら!!」
ブチ切れたゆりこと晋也《しんや》と健太は、どつきあいの大ゲンカを始めた。
居合わせた店員さんたちが3人をとめに入った。
またところ変わって、いよてつ会館の2階にある中華料理店にて…
大きめのテーブルにA班のメンバーたちと香我美《かがみ》さんが座っていた。
テーブルの上には、中華のオードブルセット(中華料理の盛り合わせ)が並んでいた。
同じテーブルに、空いている席が6つあった。
健太と晋也《しんや》とゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》が座る席であった。
ヤクソクの時間は夜7時からであったが、予定よりも15分過ぎていた。
大番頭《おおばんと》はんは、イライラした様子で香我美《かがみ》さんに言うた。
「ああ、もうなんやねん…香我美《かがみ》さん!!」
「あっ、君波さん。」
「戸郷さまは、いつになったらこちらにお越しになるのですか!?」
「(おだやかな声で)ああ、どうもすみませんでした…」
「すんまへんですむと思ったら大間違いでおまっせ!!」
そこへ、健太と晋也《しんや》とゆりこと悠馬《ゆうま》と美桜《みお》が入店した。
晋也《しんや》は、申しわけない表情で言うた。
「すみませんでした…ちょっと家族間でトラブルがあって…」
大番頭《おおばんと》はんは、晋也《しんや》に対して『コラー!!』と怒鳴りつけたあと怒った声で言うた。
「あんさん!!今の今ごろまでどこでなにをしょったんぞ!!」
「す、すみません…」
「ヤクソクの時間に遅れないようにと部下にいよるあんたは、社会人として失格だ!!」
大番頭《おおばんと》はんの横にいた香我美《かがみ》さんは、おだやかな声で言うた。
「君波さん、えろうすんまへんでした…戸郷くんが犯したあやまちは、かつての上司であったワシのあやまちです…」
香我美《かがみ》さんがその場をまるくおさめることができたので、紹介に入った。
この時、ヤクソクの時間を20分オーバーしていた。
香我美《かがみ》さんは、晋也《しんや》に対して私を紹介した。
「戸郷《とごう》くん、紹介しよう…えーと…きのう、わが社のボイラー機種全製品をお買い上げいただいた…えーと…」
晋也《しんや》の端にいる健太は、怒った声で晋也《しんや》に言うた。
「これはなんぞぉ!!」
「尾儀原くん…」
「オレにこななしてどうしたいんぞ!!」
「尾儀原くん、初対面の人の前で怒るな!!」
「ふざけんなよ虫けら!!」
それを聞いた大番頭《おおばんと》はんは、怒った声で言うた。
「あんさん!!さっきオーナー様に対して虫けらと言いましたね!!それはどういう意味でしょうか!?」
「なんやねんあんたは!!」
「尾儀原くん…」
「離せクソアホンダラ安月給係長!!」
晋也《しんや》は、必死になって健太をなだめながら大番頭《おおばんと》はんにわびた。
しかし、健太が発した言葉が原因で場の雰囲気がさらに悪化した。
この時、付き人軍団の男たち5000人がやって来たあとA班のメンバーたちの護衛《ごえい》についた。
A班のメンバーたちは、5000人の付き人軍団の男たちと一緒に出発準備を始めた。
香我美さんは、おたついた声で大番頭《おおばんと》はんに言うた。
「もうしわけございませんでした…戸郷《とごう》くんの部下が大失態を起こしたことについては…」
「あきまへん!!帰らせてもらいます!!」
「すみませんでした…すみませんでした…」
土下座をしている香我美《かがみ》さんは、必死になって大番頭《おおばんと》はんにわびた。
大番頭《おおばんと》はんは、土下座してわびている香我美《かがみ》さんに対して『ドアホ!!』と言うて怒鳴りつけた。
時は、夜7時50分頃であった。
ところ変わって、大街道のバスターミナルにて…
A班のメンバーたちは、バスターミナルに停車中の特大バスに乗り込んだあと、心身を休めていた。
バスに設置されているテレビの画面にテレビ愛媛が映っていた。
この時間は『志村けんのバカ殿さま』が放送されていた。
遅れて大番頭《おおばんと》はんがバスに乗り込んだ。
「お待たせしました〜」
バスの外では、丁稚どんたち3000人が特大バスのトランクルームとバスの後ろに停車している日野クルージングレンジャー(特大トラック)のウイング(開閉式の荷台)の中に大荷物を積み込む作業をしていた。
もめごとを起こした健太と晋也《しんや》とは、付き人軍団の男たち5000人にいて回されたあと交番に突き出された。
香我美《かがみ》さんも、もめごとを起こした張本人として交番に突き出された。
3人のうち、健太は『頭ひやして一晩反省せぇ!!』と言うことで交番内にあるリューチジョにぶち込まれた。
A班のメンバーたちが乗り込んだ特大バスと特大トラック2台は、夜8時10分頃に大街道のバスターミナルから出発した。
バスは、松山市内の国道11・33号線〜小坂交差点右折〜天山交差点左折を経て、松山自動車道の松山インターヘ向かった。
夜8時半頃、特大バスと特大トラック2台が松山インターの料金所のゲートをくぐって本線に入った。
バスは、本線に入ったあと高松方面に向かって走行した。
昨日成立した契約については、海外販売部・海外事業部にすべて引き継ぎされていたので、設置工事は予定通りに行う方針である。
しかし、健太が発した言葉が原因で私は施設で暮らしていた時のこどもたちとお母さま方たち…そして、ヨリイさんと会うことをほんとうにやめることにした…
母子保護施設《しせつ》は帰る家ではないので、永久に行かないことにした。
健太が発した言葉が原因で、母子保護施設《しせつ》と私とのつながりは、完全におしまい…となった。