乳房星(たらちねぼし)〜再出発版
【もし君を許せたら】
時は、日本時間5月6日の午前11時過ぎであった。
またところ変わって、今治市松本町《いまばりしまつもとちょう》にある教会の前にて…
教会では、カップル一組さまの結婚式がひらかれる予定であった。
この時、白のブラウスと濃いネイビーのジーンズ姿で小さな手提げを持っているゆりこが通りかかった。
ゆりこは、うらめしい目つきで教会で行われている結婚式を見つめていた。
22年前(1995年)のこの日、ゆりこはここ(教会)で健太と結婚式を挙げる予定であった。
この時、ゆりこは私・イワマツに対してきつい暴力をふるった。
ゆりこは、素直に祝福できない私がどーのこーのとわけのわからないことを口走った…
今のゆりこの性格では、お嫁に行けない…
ましてや、ムコはんもらうこともできない…
それが分からんゆりこは、稚拙《よーちい》からアカンワ…
ゆりこは、それから2〜3分後に教会の前から立ち去った。
それから60分後のことであった。
またところ変わって、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルのエントランスのカフェテリアにて…
カフェテリアの席には、ゆりことヨリイさんとゆりこの両親・鹿之助と友代《ともよ》と鹿之助の連れ子の竜也《たつや》(50歳・実業家)と妻・まりよ(54歳・専業主婦)とまりよの連れ子(竜也の亡兄《あに》の子である)の竜史《たつし》(22歳・ナマクラのローニンセー)と竜興《たつおき》(17歳・ナマクラの私立高校生)とまりよの妹・日奈子《ひなこ》(38歳・二次元世界のイケメンに夢中になっていて、リソーがめちゃめちゃ高い独身女)の9人が座っていた。
ゆりこの両親は、もと暮らしていた家を売却したあと玉川町鬼原《たまがわちょうおにわら》にある竜也《たつや》まりよ夫婦の家族が暮らしている特大豪邸に移り住んだ。
ヨリイさんは、ゆりこの両親たちに対してゆりこの居場所を家のなかに作ってほしいとコンガンした。
その後、ヨリイさんはゆりこに施設から出て竜也《たつや》夫婦が暮らしている特大豪邸ヘ帰ってみてはどうかと提示した。
「ゆりこちゃん。」
「なあに?」
「ゆりこちゃんは、これからどのような人生を送りたいの?」
ヨリイさんの問いかけに対して、ゆりこはつらい声で『分かんない…』と答えた。
ヨリイさんは、つらい声でゆりこに言うた。
「ゆりこちゃんは…きのう(5月5日)の誕生日で46歳になったよね。」
「うん。」
「今のゆりこちゃんの性格ではお嫁に行けない…ムコはんもらうこともできない…そんな状態でどうやって生きて行くのよ…」
「分かんない…」
ゆりこは、つらい声で答えたあとうつろな表情で下を向いた。
友代《ともよ》は、顔を下に向けたゆりこの肩を抱きながらやさしく言うた。
「ゆりこちゃん…きょうまでの間たくさんつらい思いをしながら生きて来たよね…もうこの際だから施設を出ておうちに帰っておいで…」
鹿之助もやさしい声でゆりこに声をかけた。
「おとーさんとおかーさんが全部よくなかった…もっと早くゆりこの気持ちに気がつけばよかった…そう想うと…今でもつらいんだよ…」
まりよもやさしい声でゆりこに言うた。
「ゆりこちゃん、おかーさまとおとーさまはもう一度ゆりこちゃんとやり直したいといよんよ…おかーさまとおとーさまと私たちがいるわよ…ねえあなた…」
竜也《たつや》は、口をつむじ曲げにした表情でうでぐみをしていたので、まりよの声が聞こえていなかった。
まりよは、困った声で竜也《たつや》に言うた。
「ねえあなた…」
竜也《たつや》は、怒った声でまりよに言うた。
「イヤや!!拒否する!!」
「拒否するって…」
「家長《やぬし》がイヤやいよるからダメだ!!」
竜也《たつや》が怒鳴り声をあげたので、ヨリイさんはものすごく困った声で言うた。
「ちょっと、なんでそんなに大声をあげるのですか?おだやかに話し合いができないのですか!?」
竜也《たつや》は、怒った声でヨリイさんに言うた。
「ゆりこがうちに来たら、問題がさらに増える!!だからイヤや…イヤや言うたらイヤや!!」
「あなた!!落ち着いてよ!!」
まりよは、泣きそうな声で竜也《たつや》に落ち着いてほしいと言うた。
竜也《たつや》は、よりし烈な怒りを込めてまりよに言うた。
「それなら、竜史《たつし》と竜興《たつおき》とオドレの妹の問題を片付けろ!!」
「分かってるわよ!!だけどアタシ一人では無理なのよ!!」
「オレは竜史《たつし》が大学に行かないことと竜興《たつおき》がメートク(私立高校)の寮のキヤクを破って通いの生徒の家に居座るなど悪いことばかりしている…それがはぐいたらしいんだよ!!」
「だからと言って、あなたが一方的にガーガーおらんでいたら、イシュクしてしまうわよ!!」
「だまれ!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)
ブチ切れた竜也《たつや》は、日奈子《ひなこ》の顔を平手打ちで激しく叩いた。
叩かれた日奈子は、顔が真っ赤に腫れた。
ヨリイさんは、ものすごくあきれた声で鹿之助と友代《ともよ》に言うた。
「まあ〜これはどういうことかしら!!竜也《たつや》さんはむしゃくしゃしていたら奥さまの妹さんに暴力をふるうのですか!?…親御《おや》であるあんたたちは竜也《たつや》さんにどういう教育をしていたのですか!?」
鹿之助は、おたついた声でヨリイさんに言うた。
「し、し、し、施設長…私たちは竜也《たつや》にわかるまで繰り返して訓《おし》えたのですよ…人を傷つけるなと…」
ブチ切れたヨリイさんは、ゆりこの腕をつかんで立ち上がったあと鹿之助と友代《ともよ》に怒った声で言うた。
「ゆりこちゃんを家に帰すわけには行きません…竜也《たつや》さんが施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちに暴力をふるいましたので、今から刑事告訴します!!」
竜也《たつや》は怒った声で『しろよ!!』と言うた。
(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)
この時、ブチ切れた竜史《たつし》がグーで竜也のこめかみを殴りつけたあとするどい目つきでにらみつけた。
竜也《たつや》は竜史《たつし》に対して『なにしやがる!!』と怒鳴った。
竜史《たつし》は、よりし烈な怒りを込めて『ふざけるな!!』と言うたあと、竜也《たつや》の頭を物で激しく殴りつけた。
(ガーン!!)
「ふざけるなよボケ家長《オヤジ》!!」
「竜史《たつし》やめて!!」
「オレが大学ヘ行かないのがそんなにいかんのか!!ああ!!」
ブチ切れた竜史《たつし》は、竜也をボコボコにいて回した。
その間、ヨリイさんはゆりこを連れてホテルから出た。
ゆりこが施設を出て親元へ帰る話は、竜也《たつや》の暴力が原因で取り消しになった。
またところ変わって、今治市松本町《いまばりしまつもとちょう》にある教会の前にて…
教会では、カップル一組さまの結婚式がひらかれる予定であった。
この時、白のブラウスと濃いネイビーのジーンズ姿で小さな手提げを持っているゆりこが通りかかった。
ゆりこは、うらめしい目つきで教会で行われている結婚式を見つめていた。
22年前(1995年)のこの日、ゆりこはここ(教会)で健太と結婚式を挙げる予定であった。
この時、ゆりこは私・イワマツに対してきつい暴力をふるった。
ゆりこは、素直に祝福できない私がどーのこーのとわけのわからないことを口走った…
今のゆりこの性格では、お嫁に行けない…
ましてや、ムコはんもらうこともできない…
それが分からんゆりこは、稚拙《よーちい》からアカンワ…
ゆりこは、それから2〜3分後に教会の前から立ち去った。
それから60分後のことであった。
またところ変わって、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルのエントランスのカフェテリアにて…
カフェテリアの席には、ゆりことヨリイさんとゆりこの両親・鹿之助と友代《ともよ》と鹿之助の連れ子の竜也《たつや》(50歳・実業家)と妻・まりよ(54歳・専業主婦)とまりよの連れ子(竜也の亡兄《あに》の子である)の竜史《たつし》(22歳・ナマクラのローニンセー)と竜興《たつおき》(17歳・ナマクラの私立高校生)とまりよの妹・日奈子《ひなこ》(38歳・二次元世界のイケメンに夢中になっていて、リソーがめちゃめちゃ高い独身女)の9人が座っていた。
ゆりこの両親は、もと暮らしていた家を売却したあと玉川町鬼原《たまがわちょうおにわら》にある竜也《たつや》まりよ夫婦の家族が暮らしている特大豪邸に移り住んだ。
ヨリイさんは、ゆりこの両親たちに対してゆりこの居場所を家のなかに作ってほしいとコンガンした。
その後、ヨリイさんはゆりこに施設から出て竜也《たつや》夫婦が暮らしている特大豪邸ヘ帰ってみてはどうかと提示した。
「ゆりこちゃん。」
「なあに?」
「ゆりこちゃんは、これからどのような人生を送りたいの?」
ヨリイさんの問いかけに対して、ゆりこはつらい声で『分かんない…』と答えた。
ヨリイさんは、つらい声でゆりこに言うた。
「ゆりこちゃんは…きのう(5月5日)の誕生日で46歳になったよね。」
「うん。」
「今のゆりこちゃんの性格ではお嫁に行けない…ムコはんもらうこともできない…そんな状態でどうやって生きて行くのよ…」
「分かんない…」
ゆりこは、つらい声で答えたあとうつろな表情で下を向いた。
友代《ともよ》は、顔を下に向けたゆりこの肩を抱きながらやさしく言うた。
「ゆりこちゃん…きょうまでの間たくさんつらい思いをしながら生きて来たよね…もうこの際だから施設を出ておうちに帰っておいで…」
鹿之助もやさしい声でゆりこに声をかけた。
「おとーさんとおかーさんが全部よくなかった…もっと早くゆりこの気持ちに気がつけばよかった…そう想うと…今でもつらいんだよ…」
まりよもやさしい声でゆりこに言うた。
「ゆりこちゃん、おかーさまとおとーさまはもう一度ゆりこちゃんとやり直したいといよんよ…おかーさまとおとーさまと私たちがいるわよ…ねえあなた…」
竜也《たつや》は、口をつむじ曲げにした表情でうでぐみをしていたので、まりよの声が聞こえていなかった。
まりよは、困った声で竜也《たつや》に言うた。
「ねえあなた…」
竜也《たつや》は、怒った声でまりよに言うた。
「イヤや!!拒否する!!」
「拒否するって…」
「家長《やぬし》がイヤやいよるからダメだ!!」
竜也《たつや》が怒鳴り声をあげたので、ヨリイさんはものすごく困った声で言うた。
「ちょっと、なんでそんなに大声をあげるのですか?おだやかに話し合いができないのですか!?」
竜也《たつや》は、怒った声でヨリイさんに言うた。
「ゆりこがうちに来たら、問題がさらに増える!!だからイヤや…イヤや言うたらイヤや!!」
「あなた!!落ち着いてよ!!」
まりよは、泣きそうな声で竜也《たつや》に落ち着いてほしいと言うた。
竜也《たつや》は、よりし烈な怒りを込めてまりよに言うた。
「それなら、竜史《たつし》と竜興《たつおき》とオドレの妹の問題を片付けろ!!」
「分かってるわよ!!だけどアタシ一人では無理なのよ!!」
「オレは竜史《たつし》が大学に行かないことと竜興《たつおき》がメートク(私立高校)の寮のキヤクを破って通いの生徒の家に居座るなど悪いことばかりしている…それがはぐいたらしいんだよ!!」
「だからと言って、あなたが一方的にガーガーおらんでいたら、イシュクしてしまうわよ!!」
「だまれ!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)
ブチ切れた竜也《たつや》は、日奈子《ひなこ》の顔を平手打ちで激しく叩いた。
叩かれた日奈子は、顔が真っ赤に腫れた。
ヨリイさんは、ものすごくあきれた声で鹿之助と友代《ともよ》に言うた。
「まあ〜これはどういうことかしら!!竜也《たつや》さんはむしゃくしゃしていたら奥さまの妹さんに暴力をふるうのですか!?…親御《おや》であるあんたたちは竜也《たつや》さんにどういう教育をしていたのですか!?」
鹿之助は、おたついた声でヨリイさんに言うた。
「し、し、し、施設長…私たちは竜也《たつや》にわかるまで繰り返して訓《おし》えたのですよ…人を傷つけるなと…」
ブチ切れたヨリイさんは、ゆりこの腕をつかんで立ち上がったあと鹿之助と友代《ともよ》に怒った声で言うた。
「ゆりこちゃんを家に帰すわけには行きません…竜也《たつや》さんが施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちに暴力をふるいましたので、今から刑事告訴します!!」
竜也《たつや》は怒った声で『しろよ!!』と言うた。
(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)
この時、ブチ切れた竜史《たつし》がグーで竜也のこめかみを殴りつけたあとするどい目つきでにらみつけた。
竜也《たつや》は竜史《たつし》に対して『なにしやがる!!』と怒鳴った。
竜史《たつし》は、よりし烈な怒りを込めて『ふざけるな!!』と言うたあと、竜也《たつや》の頭を物で激しく殴りつけた。
(ガーン!!)
「ふざけるなよボケ家長《オヤジ》!!」
「竜史《たつし》やめて!!」
「オレが大学ヘ行かないのがそんなにいかんのか!!ああ!!」
ブチ切れた竜史《たつし》は、竜也をボコボコにいて回した。
その間、ヨリイさんはゆりこを連れてホテルから出た。
ゆりこが施設を出て親元へ帰る話は、竜也《たつや》の暴力が原因で取り消しになった。