シークレットベビー~初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で~
プロローグ
「初めまして…」
姉の千紗の話だと彼は私の元夫らしい。
ひき逃げに遇った私を救ってくれたのが目の前に居る元夫・桑原慧斗(クワハラケイト)さん
でも、今の私にはその助けられた記憶も彼が元夫だった言う記憶がない。
事故の際、部分的に記憶が抜け落ちていた。
「愛してる。弥紗(ミサ)」と彼はそう甘く囁き、私を抱き締める。
漂白剤でブリーチされたように真っ白になった脳内がバラ色に染まっていく。
こうして、彼に抱き締められたのは初めてではないんだろう。
どうして、私達は離婚してしまっただろうか…
私は彼の腕の中で疑問に思っていた。
「あたしのママだよ!!とらないで!!おじさん」
と私の足許に小さな女の子が纏わりつく。
「あ…理沙ちゃん」
彼は私から離れ、理沙に話し掛ける。
「おじさんはだれ??」
「おじさんじゃなくて・・・」
彼はその場に縫い留められたように動きを止め、押し黙ってしまった。
子供の扱いには慣れていない様だ。
理沙は私の娘。娘の事は良く覚えていた。
でも、この子のパパは慧斗さんらしいが、全く記憶がない。
姉の千紗の話だと彼は私の元夫らしい。
ひき逃げに遇った私を救ってくれたのが目の前に居る元夫・桑原慧斗(クワハラケイト)さん
でも、今の私にはその助けられた記憶も彼が元夫だった言う記憶がない。
事故の際、部分的に記憶が抜け落ちていた。
「愛してる。弥紗(ミサ)」と彼はそう甘く囁き、私を抱き締める。
漂白剤でブリーチされたように真っ白になった脳内がバラ色に染まっていく。
こうして、彼に抱き締められたのは初めてではないんだろう。
どうして、私達は離婚してしまっただろうか…
私は彼の腕の中で疑問に思っていた。
「あたしのママだよ!!とらないで!!おじさん」
と私の足許に小さな女の子が纏わりつく。
「あ…理沙ちゃん」
彼は私から離れ、理沙に話し掛ける。
「おじさんはだれ??」
「おじさんじゃなくて・・・」
彼はその場に縫い留められたように動きを止め、押し黙ってしまった。
子供の扱いには慣れていない様だ。
理沙は私の娘。娘の事は良く覚えていた。
でも、この子のパパは慧斗さんらしいが、全く記憶がない。
< 1 / 90 >