シークレットベビー～初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で～

私は東京のお姉ちゃんの元に身を寄せ、程なく妊娠が発覚。
勿論、父親は慧斗さん。慧斗さんに話すべきか迷ったが、一人で産む事を決意した。


運悪く私の妊娠した年に新型ウィルスが世界に蔓延。


娘の理沙が誕生した時はコロナの全貌が明らかにされていない最中での出産で、私自身も無事に産まれるまでは心配だった。

原則的に男児に発症する難病は女児である理沙には発症しなかった。でも、保因者ある事は遺伝子検査で判明。理沙が病に対して理解を示す人と出逢い、結婚する事、もっと医学が進歩して、病気の根本的な治療方法が見つかる事に期待するしかなかった。

今はお姉ちゃんと同じ『清友会総合病院』医療事務員として働き、理沙を育てていた。
その理沙ももうすぐ四歳。