シークレットベビー~初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で~



特に月曜日の朝の外来は混む。

あれよあれよと時間が過ぎて、昼休憩に入った。
一人で従業員用の食堂に急ぎ、窓際の席の本日の日替わりランチを食べていた。

「あー・・・ダメッ疲れた・・・」
レセプト業務勤務の大和田千佳(オオワガダチカ)さんが疲れた表情で私の前に腰を下ろす。

「大和田さん。大丈夫?」

私は彼女の顔を覗き見た。

「この歳で徹夜はダメね」

「徹夜??」

「久しぶりに友達と朝まで飲んじゃった」

「土曜日の夜ならいいけど、日曜日の夜は朝まで飲んだらダメよ」

彼女のランチは二日酔いも祟っているのか栄養ドリンク一本。

ドリンクの蓋を開けて、一気に飲み干した。

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