シークレットベビー~初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で~
黒のスーツに落ち着いた紺と水色のストライプ柄のネクタイを着けた元夫・慧人さん・・・
「あ・・・」
四年半ぶりの再会だった。
「此処で何してるの?弥紗」
まさか、婚活パーティーの会場で元夫に再会するなんて。
取り付く島もない。
「貴方こそここで何してるの?」
「パーティーの視察だ。今夜のパーティーは『インダストリー』が新たな事業として始めた結婚相談所『ラブパレット』主催の婚活パーティーだ」
「あ…」
彼はパーティーの参加者ではなく主催側。
私はホッと安堵した。
「君こそ、再婚相手を捜しに来たのか?弥紗」
「・・・そうよ」
隠しても無駄。
私は元夫・慧斗さん相手に開き直った。
「参加者のほとんどが初婚者だ。バツイチの君の成功率は低いぞ、弥紗」
初婚者が新築物件と例えるなら、バツイチの私は中古物件。
その上、遺伝病の保因者となれば、欠陥住宅になってしまう。
「貴方には関係でしょ?慧斗さん」
「関係ないよ。でも、元夫として忠告してやっただけだ」
「ありがとう…じゃ」
私は彼の脇を通り過ぎた。
「あ・・・」
四年半ぶりの再会だった。
「此処で何してるの?弥紗」
まさか、婚活パーティーの会場で元夫に再会するなんて。
取り付く島もない。
「貴方こそここで何してるの?」
「パーティーの視察だ。今夜のパーティーは『インダストリー』が新たな事業として始めた結婚相談所『ラブパレット』主催の婚活パーティーだ」
「あ…」
彼はパーティーの参加者ではなく主催側。
私はホッと安堵した。
「君こそ、再婚相手を捜しに来たのか?弥紗」
「・・・そうよ」
隠しても無駄。
私は元夫・慧斗さん相手に開き直った。
「参加者のほとんどが初婚者だ。バツイチの君の成功率は低いぞ、弥紗」
初婚者が新築物件と例えるなら、バツイチの私は中古物件。
その上、遺伝病の保因者となれば、欠陥住宅になってしまう。
「貴方には関係でしょ?慧斗さん」
「関係ないよ。でも、元夫として忠告してやっただけだ」
「ありがとう…じゃ」
私は彼の脇を通り過ぎた。