死者の世界に別れの絵
ーー…………………………。
…………。
目を開ければ、人間の頃の家があった。
貴方は起き上がった。
玄関の前で寝ていたらしい。
自殺した場所と違う。貴方は自殺した裏庭へと向かった。
そして目を丸くした。
――……親が、泣いている。
「どうして自殺なんてしたんだ」
「なぜ死ぬのよ……」
何度も名前を呼ばれる。
貴方は泣いた。
そして、自分の手を見た。
ぼやけて見える手は、半透明だった。
貴方は手を強く握った。
――ごめん、本当にごめん……。
するすると力が抜けていって、貴方はしゃがみ込んで泣いた。