一期一会。−2−
かといって、正体を晒したくもないし…。
“王蝶”は、私にとっての守刀だから。
…でも、その願いはフラグ回収によって叶わない。
ビュウっと一陣の風に、フードがかっさらわれた。
バサァと音がして、止める暇もなく、めくられてしまう。
「『あ』」
有功とバッチリ目が合う。
…お、終わった。
シュバッとフードを被り直したものの(コンマ1秒以内)時すでに遅し。
由宇は「ぷっ」と吹き出していて私と有功は向かい合ったまま硬直状態。
…アウトだな、これは。
仕方ない、証拠隠滅するか。
人一人くらい犠牲払ってもいいかな?
「…め、女神…」
『………は?』
有功は、顔を真っ赤にして、その一言を絞り出した。
女神?どこにいるのさ、そんな美人。
幻覚でも見えてんの?
人がいないから焦りはしないけど、…最悪。
また身バレしちまったよ…。
とことんツイてない。
フードを深く深く被って、有功を睨む。
由宇は、「ウケる」と笑って他人事にしてきた。
“王蝶”は、私にとっての守刀だから。
…でも、その願いはフラグ回収によって叶わない。
ビュウっと一陣の風に、フードがかっさらわれた。
バサァと音がして、止める暇もなく、めくられてしまう。
「『あ』」
有功とバッチリ目が合う。
…お、終わった。
シュバッとフードを被り直したものの(コンマ1秒以内)時すでに遅し。
由宇は「ぷっ」と吹き出していて私と有功は向かい合ったまま硬直状態。
…アウトだな、これは。
仕方ない、証拠隠滅するか。
人一人くらい犠牲払ってもいいかな?
「…め、女神…」
『………は?』
有功は、顔を真っ赤にして、その一言を絞り出した。
女神?どこにいるのさ、そんな美人。
幻覚でも見えてんの?
人がいないから焦りはしないけど、…最悪。
また身バレしちまったよ…。
とことんツイてない。
フードを深く深く被って、有功を睨む。
由宇は、「ウケる」と笑って他人事にしてきた。