一期一会。−2−
「いらっしゃいませ…って、あ」

私とソウ君の組み合わせに、目をパチパチした亮さん。

もろに動揺していた。

ちなみに私はソウ君の腕に、自分の腕を絡ませて、抱きついてる状態。

(他人から見るとカップルにしか見えない)

何か良くないものでも見てしまったかのような目で見られた。

…ん?何か問題でも?

「…彩羽、行くぞ」

『あ、うん』

ソウ君は、さして気にしていないよう。

ソウ君に導かれて目立ちにくい席へ移動。

ふぃー、落ち着く。

「好きなの頼んでいいぞ」

『えっ、奢ってくれるの?』

「…特別な」

ケチなソウ君にしては、珍しい。

中学生の時、追加のカルピス2杯(を無断で)頼んだだけで、めちゃめちゃ怒られたのに。

わーい、ハッピー(単純)。

喜んでメニューを開く。

どれにしよっかな〜。

「学校はうまくいってるか」

メニューを見ている最中に、核をつく質問をしてくるソウ君。

…おっと、ギクッとするところだった。



< 128 / 244 >

この作品をシェア

pagetop