一期一会。−2−
ソウ君の率いる日下組と対立する、
闇堕ちした古立組の若頭が黄鳥高校に通う
と聞いて、入学を即決した。
古立和に近付いて、見張るのが私の目標で
在学理由だ。
私を救けてくれたソウ君のために、
命をかけるつもり。
…でも、その古立和が入試で首席だった
らしく、頭が切れるとのこと。
手を抜いた私を大いに褒めたい。
だって、首席は入学式で式辞を読まされる
謎ルールが存在しているから!
古立和に直接お目にかかる絶好なチャンス
なわけ!
私は、そんな目立ったことしたくもないし
丁度いい。
中々、幸先いい始まりだな。
出発しよう、と玄関へ行き、ローファー
を履くと、ドアを開けた。
一軒家なので、開けたらすぐ外。
『わー、青空…って、は!?』
そして、開けたら家の前に…。
「おはよう」
「制服姿似合ってんじゃん」
「もう少しスカートの丈上げたほうが
かわいいよ?」
私服…っていうか、スーツ姿の葵、由宇、
時雨が立っていた。
…ホストか何かですか?