一期一会。−2−
行き先は、いつか出会った場所、ショッピングモール。

「あ、時雨」

『おはよ』

髪をツインテールにして、白いシンプルなワンピースを着た彩羽ちゃんが立っていた。

あー、可愛い、目の保養。

周りの男の視線をガン無視してるのが逆に凄い。

あれで、無自覚だから恐ろしいよね。

二人きりっていうのもあって、あまり決めすぎるとデートみたいなテンションになりかねないから控えめの服装をした。

考えすぎだろうか…とも思ったけど、こういう性格のため仕方ない。

俺を見つけるなり、テテテッと駆け寄ってくる。

さて、お姫様は何を所望しているのだろう。

…ていうか、真面目にツインテール可愛すぎるんだけど。

写真撮っても良いかな…。

初ツインテールは、収めときたいかも。

スマホに手を伸ばしかけた…が。

「時雨、急にごめんね」

手を止めて、気になるところをつつく。

『いいよ、でも…どうしたの?』

すると、彩羽ちゃんは、一瞬何かを飲み込もうとしていたが、できず、「う…」と葛藤していた。


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