一期一会。−2−
ジッと俺を見てくる彩羽ちゃんに、
『良いよ』と了承した。

可愛くしてあげるけど、その代わりに、
俺の好みにしちゃってもいい?

『俺が服選んであげるよ』

「ほんと!?」

無邪気に喜んでる彩羽ちゃん。

俺の邪な考えに気づくはずもないよね。

そうと決まれば、俺のお気に入りのお店に彩羽ちゃんを連れて行くことにした。



ー数十分後。

「し、時雨…っ!酷いよぉ…!」

『ふはっ、可愛い〜』

試着室に服と一緒に詰め込まれた彩羽ちゃんが泣く泣く出てきた。

カーテンが半分だけ開いて、彩羽ちゃんが
俺を睨んでくる。

その姿に、笑みがあふれる。

いや〜、フリルって男のロマンだよね。

お気に入りの店で一番甘めのフリル多めのワンピースを選んで着せた。

彩羽ちゃんは、お目々をウルウルさせて睨みを利かせてくるが。

えー、可愛いじゃん。

「私…フリル嫌い」

ヒラヒラのスカートの端を握りしめて、
ふるふる肩を震わせ嘆く彩羽ちゃん。


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