一期一会。−2−
…時雨の心は、とっても、温かいね。
抱きしめられながら、人と人との繋がりである絆のありがたみを知った。
それからしばらくして、時雨は、何でもなかったかのように私から離れると、いつものように振る舞った。
夢か幻かと思ってしまうけど。
…でも、私の心の中には、彼の優しさが
しっかりと色を残していた。
時雨から貰ったものは、目に見えないものもあった。
「彩羽ちゃん、本当にここまででいいの?」
『うん、平気だよ』
大きな袋を抱えて、心配そうな時雨と別れる。
私、何気なくJKらしいことしちゃってるけど、“王蝶”だからね。
別に家は知られているわけだし、送ってもらえば良い話なんだけど。
今日は、一人で帰りたい気分だった。
もし万が一にでも、変な輩に絡まれたとしても、叫べば何とかなるし。
『バイバイ』
手を振って笑顔でいうと、時雨は仕方なく肩をすくめて「バイバイ、気を付けてね」と手を振り返してくれた。
抱きしめられながら、人と人との繋がりである絆のありがたみを知った。
それからしばらくして、時雨は、何でもなかったかのように私から離れると、いつものように振る舞った。
夢か幻かと思ってしまうけど。
…でも、私の心の中には、彼の優しさが
しっかりと色を残していた。
時雨から貰ったものは、目に見えないものもあった。
「彩羽ちゃん、本当にここまででいいの?」
『うん、平気だよ』
大きな袋を抱えて、心配そうな時雨と別れる。
私、何気なくJKらしいことしちゃってるけど、“王蝶”だからね。
別に家は知られているわけだし、送ってもらえば良い話なんだけど。
今日は、一人で帰りたい気分だった。
もし万が一にでも、変な輩に絡まれたとしても、叫べば何とかなるし。
『バイバイ』
手を振って笑顔でいうと、時雨は仕方なく肩をすくめて「バイバイ、気を付けてね」と手を振り返してくれた。