干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
プロローグ
「はぁ……なんで、こうなったかなぁ……」
美琴はぽつりとつぶやいた。
ふと見上げると立ち並ぶ木々の隙間からは真っ青な空が見えている。
時折葉が風に揺れちらちらと光が差し込み、照らしては消えてを繰り返す。
耳に聞こえるのは渓谷を流れる水の音と野鳥のさえずり。
全てが一瞬で訪れる人の心も身体も満たしてくれる場所。
……の、はずである。
でも……。
今の美琴の心を満たしているのは、そんな爽やかな森の景色なんてひとかけらもない。
だって今の美琴は……。
「崖から落ちかかってるんですぅぅ! 誰でもいいから助けてぇぇ……」
友野美琴 通称「干物ちゃん」
只今、絶体絶命の大ピンチです!
美琴はぽつりとつぶやいた。
ふと見上げると立ち並ぶ木々の隙間からは真っ青な空が見えている。
時折葉が風に揺れちらちらと光が差し込み、照らしては消えてを繰り返す。
耳に聞こえるのは渓谷を流れる水の音と野鳥のさえずり。
全てが一瞬で訪れる人の心も身体も満たしてくれる場所。
……の、はずである。
でも……。
今の美琴の心を満たしているのは、そんな爽やかな森の景色なんてひとかけらもない。
だって今の美琴は……。
「崖から落ちかかってるんですぅぅ! 誰でもいいから助けてぇぇ……」
友野美琴 通称「干物ちゃん」
只今、絶体絶命の大ピンチです!
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