干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「今日、お伝えしようと思いながら失念してまして……」

 部長はほろ酔い気味の声を、わざと正すように低い声を出した。


「まだ確証はないんですが。専務と朔人さんは繋がっているんじゃないかと」

「朔人が?」

「はい。今回の新プロジェクトの転覆を誘導して、社長をけしかけているのは専務で間違いないと思うんですが……朔人さんも近くで動いている様子でして」

「何か、思い当たる節があるんですか?」

「えぇ。少しだけ……」


 電話を切った俊介は、椅子の背もたれに寄りかかり腕を組む。
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