干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
敵の気配
美琴は、滝山と共に社員食堂でランチを食べていた。
「そ、それで東さんがね……」
今日の滝山はいつになく饒舌だ。
森山さんのカフェの帰りに、東や部長と一緒に飲みに行った話をずっとしている。
「よっぽど楽しかったんだね!」
美琴はその様子が嬉しくて、にこにこしながら聞いていた。
そしてふと美琴の頭には、あの夜の副社長の顔がよぎり、再び鼓動が激しくなる。
この心臓のドキドキは、目の前で副社長の顔を見たりなんかしてしまうとさらに激しくなり、いつか爆発するんじゃないかと思うほどだ。
――これじゃあ、身が持たないよ……。
美琴はここ数日の、自分の様子を思い浮かべる。
――これって……恋……なのかな?
今までの人生で恋なんてまともにした事がない美琴は、この身体の内側から湧き上がる気持ちに戸惑っていた。
熱に浮かされているような、それでいて世の中が明るく色づいて愛しく見えるような感覚。
美琴は自分の熱くなった頬に気がつき、思わず下を向いてランチを口に運んだ。
「そ、それで東さんがね……」
今日の滝山はいつになく饒舌だ。
森山さんのカフェの帰りに、東や部長と一緒に飲みに行った話をずっとしている。
「よっぽど楽しかったんだね!」
美琴はその様子が嬉しくて、にこにこしながら聞いていた。
そしてふと美琴の頭には、あの夜の副社長の顔がよぎり、再び鼓動が激しくなる。
この心臓のドキドキは、目の前で副社長の顔を見たりなんかしてしまうとさらに激しくなり、いつか爆発するんじゃないかと思うほどだ。
――これじゃあ、身が持たないよ……。
美琴はここ数日の、自分の様子を思い浮かべる。
――これって……恋……なのかな?
今までの人生で恋なんてまともにした事がない美琴は、この身体の内側から湧き上がる気持ちに戸惑っていた。
熱に浮かされているような、それでいて世の中が明るく色づいて愛しく見えるような感覚。
美琴は自分の熱くなった頬に気がつき、思わず下を向いてランチを口に運んだ。