干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
ずるい言い方
「こっちですよ」
副社長が、美琴を呼ぶ声が聞こえる。
あんぐりと口を開けて、超高層ビルを下から見上げていた美琴は、慌てて側に駆け寄った。
「口、開いてましたよ」
副社長が自分の口元を指でさしながら、くすっと笑う。
「す、すみません。あまりにすごいビルで圧倒されて……」
美琴は頬を赤くしながらも、久しぶりに見た副社長の自然な笑顔が嬉しくてつい横から見入ってしまう。
今日はイベント会社での説明会に参加するため、副社長と二人で外出している。
受付で会社名を告げると、上の階へ行くように案内された。
「さすが、アニメ映画のイベントを企画する会社だけはありますね……」
エレベーターの中、美琴は緊張でコチコチになった首をぎこちなく振る。
「大丈夫ですよ。友野さんのいつもの強引さで行きましょう」
副社長はいたずらっぽく笑うとふいに片手を伸ばし、指でそっと美琴の頬に触れた。
「へっ?!」
美琴は変な声を出しながら大げさにのけ反り、エレベーターの壁にゴチンとぶつかる。
副社長が、美琴を呼ぶ声が聞こえる。
あんぐりと口を開けて、超高層ビルを下から見上げていた美琴は、慌てて側に駆け寄った。
「口、開いてましたよ」
副社長が自分の口元を指でさしながら、くすっと笑う。
「す、すみません。あまりにすごいビルで圧倒されて……」
美琴は頬を赤くしながらも、久しぶりに見た副社長の自然な笑顔が嬉しくてつい横から見入ってしまう。
今日はイベント会社での説明会に参加するため、副社長と二人で外出している。
受付で会社名を告げると、上の階へ行くように案内された。
「さすが、アニメ映画のイベントを企画する会社だけはありますね……」
エレベーターの中、美琴は緊張でコチコチになった首をぎこちなく振る。
「大丈夫ですよ。友野さんのいつもの強引さで行きましょう」
副社長はいたずらっぽく笑うとふいに片手を伸ばし、指でそっと美琴の頬に触れた。
「へっ?!」
美琴は変な声を出しながら大げさにのけ反り、エレベーターの壁にゴチンとぶつかる。