干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「早速ですが、新プロジェクトのメンバーは決まりましたか?」

 応接のソファを片手で勧めながら、俊介はチラッと部長を見た。

「はい。こちらの二名に……」

 部長は顔写真付きのリストを、机の上に広げる。


「二名……? たったそれだけですか?」

「うちも今は手一杯なんですよ。副社長のプロジェクトとは言え、そこまでの人員は用意できません。通常業務が滞っては元も子もないですから」


 俊介はリストを手に取り、眉間に皺を寄せながら目を走らせる。

 そして深く息を吐きながら、顎に手を当てた。


「そのかわりに……」


 部長がおもむろに、俊介の様子を伺うように声を出した。


「はい?」
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