干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
止まらない気持ち
美琴は、一緒に社員食堂に行っていいものか躊躇っていた。
食堂にいけば、この前の朔人との会話を聞いていた社員が、いるかも知れない。
――副社長は噂が立っても、迷惑じゃないとは言ってたけど……。やっぱり気になる。
三人が出て行き扉が閉まった後も、美琴はしばらく立ち上がらずにいた。
「どうしました?」
美琴の様子に気がついた副社長が、顔を覗き込む。
「あ、あの。私は別で行こうかな……なんて」
美琴は、副社長の顔をまともに見られずに、下を向きながら小さな声を出した。
すると副社長から小さなため息がもれる。
「最初から、このプロジェクトは泥船なんでしょ? 噂なんて、勝手にさせておけば良いんです。友野さんは変に考え込まずに、突っ走ってる方が似合いますよ」
副社長はくすりと笑った後、美琴の両腕を持ちソファの前に立たせた。
「それって、褒められてます? またけなされてます?」
美琴はころころ笑いながら副社長を見上げ、目の前の吸い込まれそうな瞳にドキッとする。
食堂にいけば、この前の朔人との会話を聞いていた社員が、いるかも知れない。
――副社長は噂が立っても、迷惑じゃないとは言ってたけど……。やっぱり気になる。
三人が出て行き扉が閉まった後も、美琴はしばらく立ち上がらずにいた。
「どうしました?」
美琴の様子に気がついた副社長が、顔を覗き込む。
「あ、あの。私は別で行こうかな……なんて」
美琴は、副社長の顔をまともに見られずに、下を向きながら小さな声を出した。
すると副社長から小さなため息がもれる。
「最初から、このプロジェクトは泥船なんでしょ? 噂なんて、勝手にさせておけば良いんです。友野さんは変に考え込まずに、突っ走ってる方が似合いますよ」
副社長はくすりと笑った後、美琴の両腕を持ちソファの前に立たせた。
「それって、褒められてます? またけなされてます?」
美琴はころころ笑いながら副社長を見上げ、目の前の吸い込まれそうな瞳にドキッとする。