干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
グリーンデザインの副社長室は、目前に迫ったプレゼンに向けて作業も大詰めになっていた。
こんなに慌ただしいが、活気のある室内は久しぶりだった。
「副社長! デザイン画の最終チェックしてもらえますか?」
美琴は、印刷したばかりのデザイン画をプリンターから取り出すと、そのまま副社長のデスクに置く。
「プ、プレゼンのパワポ資料もチェックして下さいー」
滝山も割り込むように、資料を横から滑り込ませた。
「友野さん。オッケーです。このまま進めてください」
しばらくして、副社長はそう言いながらデザイン画を手渡そうと手を伸ばした。
「ありがとうございます!」
笑顔で勢いよく伸ばした美琴の手、は思わず副社長の指に触れてしまう。
ドキッとした美琴は慌てて手を引っ込めようとするが、副社長はその手にコツンと指を当てた。
「がんばって」
副社長はほほ笑みながら口の動きだけでそう伝えると、滝山の資料を確認するため目線を落とす。
美琴は真っ赤な顔のまま、デザイン画をぎゅっと胸に当て自分のデスクに戻った。
朔人に廊下で出会った日、副社長は何事もなかったように食堂に入って来た。
美琴もあれ以来、朔人の事に関しては特に何も聞いていない。
こんなに慌ただしいが、活気のある室内は久しぶりだった。
「副社長! デザイン画の最終チェックしてもらえますか?」
美琴は、印刷したばかりのデザイン画をプリンターから取り出すと、そのまま副社長のデスクに置く。
「プ、プレゼンのパワポ資料もチェックして下さいー」
滝山も割り込むように、資料を横から滑り込ませた。
「友野さん。オッケーです。このまま進めてください」
しばらくして、副社長はそう言いながらデザイン画を手渡そうと手を伸ばした。
「ありがとうございます!」
笑顔で勢いよく伸ばした美琴の手、は思わず副社長の指に触れてしまう。
ドキッとした美琴は慌てて手を引っ込めようとするが、副社長はその手にコツンと指を当てた。
「がんばって」
副社長はほほ笑みながら口の動きだけでそう伝えると、滝山の資料を確認するため目線を落とす。
美琴は真っ赤な顔のまま、デザイン画をぎゅっと胸に当て自分のデスクに戻った。
朔人に廊下で出会った日、副社長は何事もなかったように食堂に入って来た。
美琴もあれ以来、朔人の事に関しては特に何も聞いていない。