干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
決戦の日
「つ、ついに来ましたね……」
滝山が若干上ずった声を出す。
「あれ? タッキーもしかしてビビってる?」
「そ、そういう東さんだって、さっきから僕の腕ずっと掴んでるじゃないですか!」
ふと目線を下ろすと滝山の腕をがっちり両手で握っている東がいた。
「あ、バレた?」
東はぱっと手を離して頭に手をやる。
イベント会社の入っている超高層ビルは、誰でも最初は物怖じしてしまう程立派だった。
そんな二人の様子を、美琴達は後ろから笑いながら見守っていた。
「ほらほら! 二人とも胸張っていくぞ」
部長が二人の間に割って入り、肩を組みながらエントランスに入って行く。
その後ろ姿を追いながら、美琴は再び副社長と顔を見合わせて笑った。
「友野さんは落ち着いてますね」
「はい。みんなで一生懸命準備しましたから。それに……副社長が一緒だから大丈夫です」
美琴は頬を染めて下を向く。
副社長はその言葉に一瞬目を丸くしていたが、優しくほほ笑んで頷いた。
「なんだか妬けちゃうなぁ」
突然後ろから声が聞こえ、美琴はぱっと振り返る。
「こんにちは。美琴ちゃんと俊介」
風に髪をなびかせて立っていたのは雅也だった。
滝山が若干上ずった声を出す。
「あれ? タッキーもしかしてビビってる?」
「そ、そういう東さんだって、さっきから僕の腕ずっと掴んでるじゃないですか!」
ふと目線を下ろすと滝山の腕をがっちり両手で握っている東がいた。
「あ、バレた?」
東はぱっと手を離して頭に手をやる。
イベント会社の入っている超高層ビルは、誰でも最初は物怖じしてしまう程立派だった。
そんな二人の様子を、美琴達は後ろから笑いながら見守っていた。
「ほらほら! 二人とも胸張っていくぞ」
部長が二人の間に割って入り、肩を組みながらエントランスに入って行く。
その後ろ姿を追いながら、美琴は再び副社長と顔を見合わせて笑った。
「友野さんは落ち着いてますね」
「はい。みんなで一生懸命準備しましたから。それに……副社長が一緒だから大丈夫です」
美琴は頬を染めて下を向く。
副社長はその言葉に一瞬目を丸くしていたが、優しくほほ笑んで頷いた。
「なんだか妬けちゃうなぁ」
突然後ろから声が聞こえ、美琴はぱっと振り返る。
「こんにちは。美琴ちゃんと俊介」
風に髪をなびかせて立っていたのは雅也だった。