干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
――トータルとは、実力の差があり過ぎる……。
あまりに洗練されたそのデザイン画を見て、美琴は急に自信をなくして下を向いた。
すると膝の上でぎゅっと握った手に、副社長がそっと手を重ねる。
「副社長……?」
「相手の方が上に感じるのは当然です。でも僕たちにできる事は全てぶつけたでしょ?」
美琴は顔を上げる。
「それに最終的に選ぶのはクライアントです。彼らが求めていたものを提案できた方が勝つ。僕はそう思っています。さあ、前を向いてください。友野さんらしく」
副社長はそう言うと、にっこりとほほ笑んだ。
美琴はその吸い込まれそうな瞳をじっと見つめる。
――私はこの人に、どれだけ励まされてきたんだろう……。
その時、会場内から拍手が起き、トータルのプレゼンが終了したことを告げた。
「それではこれから協議に入ります。ご参加の皆様はそれまでこちらの会場でお待ちください」
司会のアナウンスが入り、スライドを映すために暗くなっていた会場は一旦ぱっと明るくなった。
イベント会社の担当者と映画関係者が部屋から退出し、美琴達もほっと一息つく。
あまりに洗練されたそのデザイン画を見て、美琴は急に自信をなくして下を向いた。
すると膝の上でぎゅっと握った手に、副社長がそっと手を重ねる。
「副社長……?」
「相手の方が上に感じるのは当然です。でも僕たちにできる事は全てぶつけたでしょ?」
美琴は顔を上げる。
「それに最終的に選ぶのはクライアントです。彼らが求めていたものを提案できた方が勝つ。僕はそう思っています。さあ、前を向いてください。友野さんらしく」
副社長はそう言うと、にっこりとほほ笑んだ。
美琴はその吸い込まれそうな瞳をじっと見つめる。
――私はこの人に、どれだけ励まされてきたんだろう……。
その時、会場内から拍手が起き、トータルのプレゼンが終了したことを告げた。
「それではこれから協議に入ります。ご参加の皆様はそれまでこちらの会場でお待ちください」
司会のアナウンスが入り、スライドを映すために暗くなっていた会場は一旦ぱっと明るくなった。
イベント会社の担当者と映画関係者が部屋から退出し、美琴達もほっと一息つく。