干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「え……ご、ごめん俊介。俺のせいかも……」
走って行く美琴の後ろ姿を呆然と見送りながら、健太が青い顔でつぶやく。
俊介は健太の肩にぐっと手をかけた。
「連れ戻してくる……今、雅也と二人にさせたくない」
俊介が一歩踏み出し駆けだそうとした時、廊下に面する部屋の扉が開いた。
そこから、イベント会社の担当の女性が顔を出す。
「あー良かった。まだいらっしゃったんですね。グリーンデザインさんにお渡ししたい契約関係の書類があって。申し訳ないんですが、こちらまでお越しくださいますか?」
その場にいたみんなが、一斉に俊介の顔を伺った。
俊介の顔には明らかに迷いの色が見える。
ほんの少しだけ間をおいて、俊介は拳をぐっと握り締めて担当者を振り返った。
「……はい。わかりました」
そしてそのまま美琴を追いかけようとしていた足を戻し、室内へと入って行った。
「ぼ、僕が探してきます!」
滝山が叫び、バタバタとエレベーターに向かって駆けだす。
「俺のせいだ……」
その後ろ姿を見送りながら、健太はがっくりと肩を落とし廊下にへたり込んだ。
走って行く美琴の後ろ姿を呆然と見送りながら、健太が青い顔でつぶやく。
俊介は健太の肩にぐっと手をかけた。
「連れ戻してくる……今、雅也と二人にさせたくない」
俊介が一歩踏み出し駆けだそうとした時、廊下に面する部屋の扉が開いた。
そこから、イベント会社の担当の女性が顔を出す。
「あー良かった。まだいらっしゃったんですね。グリーンデザインさんにお渡ししたい契約関係の書類があって。申し訳ないんですが、こちらまでお越しくださいますか?」
その場にいたみんなが、一斉に俊介の顔を伺った。
俊介の顔には明らかに迷いの色が見える。
ほんの少しだけ間をおいて、俊介は拳をぐっと握り締めて担当者を振り返った。
「……はい。わかりました」
そしてそのまま美琴を追いかけようとしていた足を戻し、室内へと入って行った。
「ぼ、僕が探してきます!」
滝山が叫び、バタバタとエレベーターに向かって駆けだす。
「俺のせいだ……」
その後ろ姿を見送りながら、健太はがっくりと肩を落とし廊下にへたり込んだ。