干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「僕は友野さんを守りたい。そう思っています。ただ、それをあなたが望むなら、ですけど……」
副社長は寂しそうな顔で小さくそう言うと、ゆっくりと立ち上がり部屋を後にした。
扉がバタンと閉じる音が響く。
その音を聞いた瞬間、耐えていた美琴の目から大粒の涙がこぼれだした。
東はしばらくそのまま、美琴をそっとして静かに座っていた。
「美琴ちゃんにとってそのSNSは、そんなに大きいものなの?」
しばらくして、東はティッシュペーパーの箱を美琴に差し出しながら聞いた。
「はい……。この会社に入ったのも、今まで頑張ってきたのも、いつかその人にお礼が言いたいっていう想いからで。だから水上さんがSNSの人だって知った時、本当に驚いて……」
そう言いながら美琴は鼻をかみ、ゴシゴシと涙を拭く。
「あのさ、ちょっと気になったんだけど……」
東が顔の前に手を伸ばして、美琴の話を一旦止める。
「そのSNSが自分のだって、本当に雅也が言ったの?」
「え……?」
「いや。なんとなく、引っかかるんだよね。雅也がSNSって印象がないっていうか……」
東はそのまま腕を組み、じっと黙り込む。
美琴は東の言葉に戸惑いながら、その横顔をずっと見つめていた。
副社長は寂しそうな顔で小さくそう言うと、ゆっくりと立ち上がり部屋を後にした。
扉がバタンと閉じる音が響く。
その音を聞いた瞬間、耐えていた美琴の目から大粒の涙がこぼれだした。
東はしばらくそのまま、美琴をそっとして静かに座っていた。
「美琴ちゃんにとってそのSNSは、そんなに大きいものなの?」
しばらくして、東はティッシュペーパーの箱を美琴に差し出しながら聞いた。
「はい……。この会社に入ったのも、今まで頑張ってきたのも、いつかその人にお礼が言いたいっていう想いからで。だから水上さんがSNSの人だって知った時、本当に驚いて……」
そう言いながら美琴は鼻をかみ、ゴシゴシと涙を拭く。
「あのさ、ちょっと気になったんだけど……」
東が顔の前に手を伸ばして、美琴の話を一旦止める。
「そのSNSが自分のだって、本当に雅也が言ったの?」
「え……?」
「いや。なんとなく、引っかかるんだよね。雅也がSNSって印象がないっていうか……」
東はそのまま腕を組み、じっと黙り込む。
美琴は東の言葉に戸惑いながら、その横顔をずっと見つめていた。