干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
壁面装飾の納品日
いよいよ、映画PRイベントの壁面装飾の納品日になった。
イベントは今日から週末の2日間にかけて行われる。
美琴達は朝早くから会場に入り、パネルを組み合わせて最終的な作業を進めていた。
今回のイベント会場は、大型商業施設の真ん中に位置する、吹き抜けの中庭だ。
自然光が入る明るく広い会場の中央にはステージが設置されており、そのステージ上の後方に壁面装飾は配置される。
イベントには映画の監督の他、声優陣も登場するという事で、朝早くにも関わらずメディア関係者が行き来する様子が見えていた。
「なんか、すごいことになってんな……」
作業の手を止め辺りを見回した東が、隣の美琴に耳打ちする。
「ぼ、僕たち場違いな感じがしちゃいますよね……」
脚立の上でそれを聞いていた滝山も、若干震える声を出した。
「お前ら大事な装飾落とすなよ……」
部長が苦笑いしながら、下から滝山を見上げている。
その様子を見ながら、美琴もさっきから場の雰囲気にのまれそうになるのを必死でこらえていた。
企画の時点で想像はしていたが、現実はそれ以上に大規模な事に今更ながら足がすくんでしまう。
ふと目線を落とした時、後ろから優しい手が美琴の両肩を包んだ。
イベントは今日から週末の2日間にかけて行われる。
美琴達は朝早くから会場に入り、パネルを組み合わせて最終的な作業を進めていた。
今回のイベント会場は、大型商業施設の真ん中に位置する、吹き抜けの中庭だ。
自然光が入る明るく広い会場の中央にはステージが設置されており、そのステージ上の後方に壁面装飾は配置される。
イベントには映画の監督の他、声優陣も登場するという事で、朝早くにも関わらずメディア関係者が行き来する様子が見えていた。
「なんか、すごいことになってんな……」
作業の手を止め辺りを見回した東が、隣の美琴に耳打ちする。
「ぼ、僕たち場違いな感じがしちゃいますよね……」
脚立の上でそれを聞いていた滝山も、若干震える声を出した。
「お前ら大事な装飾落とすなよ……」
部長が苦笑いしながら、下から滝山を見上げている。
その様子を見ながら、美琴もさっきから場の雰囲気にのまれそうになるのを必死でこらえていた。
企画の時点で想像はしていたが、現実はそれ以上に大規模な事に今更ながら足がすくんでしまう。
ふと目線を落とした時、後ろから優しい手が美琴の両肩を包んだ。