干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
 やはり目のつけ所が雅也らしい。

 目を輝かせて写真を見つめる姿に、雅也もまた副社長と同じように、自然を愛する人なんだという事が強く伝わってくる。


「そうなんです! 元々のデザイン画には雪はなかったんですけど。副社長と話してたらイメージが凄く湧いてきて、急遽装飾を追加したんです……」

 美琴は勢いよくそこまで言い、はっとして口をつぐんだ。

「そう。俊介とうまくいってるんだね」

 雅也の瞳がまた寂しそうに揺れた。

「あ、あの……」

 美琴は、何と言って良いのかわからずうつむいた。


「いいんだよ。美琴ちゃんの気持ちを聞きに来たんだから。聞かせて」

 雅也の優しい声に美琴が顔を上げると、雅也はほほ笑んで頷いた。

「あの……私は副社長の事が好きだって、はっきり気がついたんです。それを伝えに来ました」

「そっか……」

「水上さんは私の大切なSNSの人です。いつかあなたに会えるのを目標に頑張って来た。だからあなたが苦しんでいるって知った時は、心から力になりたいって思いました。でも……私はどうしようもなく副社長の事が好きなんです……離れたくない」

 雅也は美琴の話をじっと聞いていた。
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